普段聞いている音楽の好きな曲をiPadへ転送し、そこに「ピアノ伴奏」で参加できるのが「オーディオトゥースコア機能」。わざわざ楽譜を買いに行かなくても、オーディオファイルを読み込ませるだけで伴奏用の譜面を自動作成してくれる。
そもそも「普段聞いている曲」から楽譜を作ろうとしても、「耳コピ」のできない、楽譜の書き方も分からない素人には不可能だ。ピアノの譜面を探して買えればいいが、難易度もさまざまで、その曲の楽譜が売られているとは限らない。
しかし、このクラビノーバはそれをたった数秒でなんとかしてくれるのだ。しかも、1つの曲から自動的に作成してくれる伴奏譜は40種類。弾く人のレベルや好みに合わせて好きなものを選んで練習することができる。ヤマハによると、こんな風に楽譜が作れる電子ピアノはCSPシリーズが世界初という。
いろいろ試したところ、初心者の私にはゆったりとしたテンポのバラード的な曲が良さそうだった。なんとかついていける気がする。記者からは「いとしのエリーを読み込ませれば、原坊として参加できるね!」と言われたが、実際に試したのはコアなファンに人気の、あるアニメ曲だったことはヒミツである。
初めてでも「なんとかなりそう」と思った理由は、もう1つの機能「ストリームライツ」にある。楽譜に合わせて、次に弾くべき鍵盤をライトで示してくれる機能で、まさに「ゲーム感覚」で弾くことができる。上から降ってくるライトに合わせ、鍵盤を追いかけることで「私にも弾けた!」となる、大変ありがたいものだった。
正直コードのなんたるかも知らないピアノ初心者でも、タイミング良く3つの光を追って鍵盤を押すと、それっぽい和音が響く――なんて体験ができる。何のトレーニングもしていないのに、クラビノーバが刻むリズムに乗って、目の前のピアノから自分の弾いた音が聞こえてくる。ああ、ピアノって「音を楽しむ」という文字通りの体験ができるデバイスだったのか……。
こうした機能のコントロールも全て、iPadに入れた連携アプリ「スマートピアニスト」で行う。これが「リアルタイムで変化する譜面」の役割も担っていて、楽譜の読み込みや音色の変更など、触っているだけで楽しい。
逆に言うと、このスマートピアニストとiPadがなければ、おそらくいつまでたってもピアノの前で固まっていただろう。使い慣れたタブレットのアプリだからこそ、「ちょっと触ってみようかな?」と思えたのかもしれない。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2018年3月31日