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» 2018年03月06日 17時08分 公開

LyftやUberが患者送迎サービスに本腰 その概要と課題 (2/2)

[AP通信]
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どのような恩恵をもたらすか

 医療機関によれば、UberやLyftが提供する送迎サービスはタクシーなどの選択肢と比べて、スケジュールを組みやすく、費用が安価だ。例えばUberの場合、数時間後から最大30日先までのサービスを手配できる。

 こうした送迎サービスは、このサービスがなければ知人や家族の誰かが車で迎えに来てくれるのを待つしかない交通弱者たちの役に立つ。ニュージャージー州の理学療法施設Pro Staff Physical Therapyで臨床最高責任者を務めるカルロス・オスピナ氏はそう指摘する。

 「こうしたサービスのおかげで、患者はより自立して通院できる」と同氏。

 Pro Staff Physical Therapyは2017年秋にUberのサービスを使い始めたが、それ以降、移動手段がないことを理由にキャンセルされる予約は「大幅に減少した」という。

残る課題も

 だがこうしたサービスは本当に問題解決につながるのだろうか。ペンシルベニア大学の研究者らは、フィラデルフィアの2カ所の診療所への通院に利用できるよう、約300人のメディケイド加入者に対し、Lyftのサービスの提供を申し出た。だがその後の調査では、意外なことに、この申し出を受け入れた加入者がかなり少なかったことが判明した。予約の無断キャンセルを減らす効果もなかったという。

 調査報告書の主執筆者であるクリスダ・チャイヤチャティ博士によれば、こうした関心の低さには幾つかの理由が考えられる。送迎サービスについて電話で案内したことも、その1つだ。診療所でスタッフが直接サービス内容を説明していれば、利用を検討する患者が増えていた可能性もあるという。

 さらに別の理由として、同氏は、患者の多くがLyftのことを知ってはいるが使った経験がないことを挙げる。公共交通機関など使い慣れた移動手段からの切り替えに、患者たちが抵抗を感じた可能性があるという。

 チャイヤチャティ氏は、ライドシェアサービスは一部の人たちにとっては移動手段の問題の緩和につながると楽観している。ただし往診や遠隔医療など、その他の選択肢も用意する必要があるという。

 「そう簡単にはいかない。それほど単純な問題ではない」と同氏は語る。

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