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» 2018年03月16日 07時28分 公開

CDって無くなるの? 車載プレーヤー廃止に続き、世界最大の家電店ネット通販を中止の背景 (1/4)

米国のCDは今や“風前の灯火”だ。家電量販のベスト・バイがCDの販売を中止。ディスカウントストアのターゲットも縮小する方向という。なぜなのか。

[産経新聞]
産経新聞

 さて、今週ご紹介するエンターテインメントは、エンタメの王道、音楽のお話でございます。

 レコードに代わる音楽ソフトとして1982(昭和57年)年に発売されたコンパクトディスク(CD)。記念すべき世界初のCD第1号が、米シンガー・ソングライター、ビリー・ジョエルの大傑作「ニューヨーク52番街」(1978年)だったのは有名な話です。

画像 CD(コンパクトディスク)プレーヤー「D-50」を発表するソニーの盛田昭夫会長。このポータブルプレーヤーが、フィリップスと共同開発したCD規格の普及のきっかけになった =昭和59(1984)年、東京都中央区銀座の「ソニービル」

 ところがその後、ネットの普及に伴い、楽曲を違法にタダでネットから取り込む違法ダウンロード問題や、2003年に登場した有料の音楽配信サイト「 iTunes Music Store (アイチューンズミュージックストア)」(現アイチューンズ・ストア)の登場で、音楽はCDではなく、ネットを介し、配信で楽しむものに様変わり。2008(平成20)年にはネット購入(配信)の売上高がCDの売上高を初めて追い抜きました。

 さらに、同じ2008年からサービスを開始した北欧スウェーデン生まれの音楽配信サイト「 Spotify (スポティファイ)」のように、当時のアイチューンズストアのような1曲ごとのダウンロード方式ではなく、ストリーミング(逐次再生)技術を用いた“定額聞き放題”という、より簡便な新形態が登場。

 CDはますます、窮地(きゅうち)に追い込まれ、売り上げを落としているわけですが、そんなCDが世界最大の音楽市場を誇る米国でいよいよ消滅の危機を迎えているというのです。

 というわけで、今回の本コラムでは、いまや“風前の灯火(ともしび)”となったCDと米国の音楽産業についてご説明いたします。

全米CDアルバム市場1.4兆円、それが10分の1以下に激減

 2月2日付の米音楽誌ビルボードや、それを引用した2月6日付の米紙USAトゥデー(いずれも電子版)など欧米の主要メディアが一斉に報じているのですが、北米に約1000店舗を展開する世界最大の家電量販店チェーン「ベスト・バイ」が、今年の7月1日までに、店頭はもとより、ネット通販も含めたCDの販売をすべて中止するというのです。

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