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» 2018年04月16日 06時51分 公開

ハサミムシの羽、「ミウラ折り」を超え人工衛星に応用!? 驚異の折り畳み法を解明 (1/3)

ハサミムシの羽は、スムーズに出し入れでき、飛んでいる最中はしっかりとロックがかかる。これをヒントに、人工衛星に搭載された太陽電池パネルやアンテナの新たな折りたたみ方が発明された。

[産経新聞]
産経新聞

 人工衛星に搭載された太陽電池パネルやアンテナなどは、小さく畳んだ状態でロケットで打ち上げ、上空で宇宙飛行士らの助けなしに自動で広げなければならない。これまでよりスムーズな展開が可能で、開いた後の固定も簡単にできる新しい折り畳み方を、スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)などのチームがハサミムシの羽をヒントに生み出した。論文は米科学誌サイエンスに掲載された。

画像 3Dプリンターで作製したハサミムシの羽。開いた状態(スイス連邦工科大学チューリヒ校、J.ファーバー氏提供)
画像 開いた状態のハサミムシの羽(スイス連邦工科大学チューリヒ校、J.ファーバー氏提供)
画像 3Dプリンターで作製したハサミムシの羽。閉じた状態(スイス連邦工科大学チューリヒ校、J.ファーバー氏提供)
画像 開いた状態でも、ものをつかむ状態でも固定する「スプリング折り紙グリッパー」(スイス連邦工科大学チューリヒ校、J.ファーバー氏提供)
画像 3Dプリンターで作製したハサミムシの羽。開いた状態(スイス連邦工科大学チューリヒ校、J.ファーバー氏提供)

日本が元祖

 人工衛星のアンテナなどの折り畳み方として、旧文部省宇宙科学研究所の教授だった三浦公亮さんが考案した「ミウラ折り」が有名だ。平面をまっすぐな縦横の格子で折るのではなく、ジグザグな線に沿って折ることで、折り目が重ならないように小さく畳め、一部を引っ張れば全体が蛇腹のように簡単に伸び縮みするしくみだ。

 宇宙研などが1995年に打ち上げた科学衛星「宇宙実験・観測フリーフライヤ」で技術の有用性が実証された。一部の持ち歩き用の地図などでも採用されている。

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