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» 2018年04月18日 07時40分 公開

ごみや産廃が「エタノール」に変身!? 積水化学が技術開発 (1/2)

積水化学工業は、都市ごみや産業廃棄物をエタノールに変える技術を開発した。2000度の高温によって丸ごと溶かすことでガス化し、微生物によりエタノールに変換する仕組みで、循環型のリサイクルシステムを構築できる点が売り物だ。

[産経新聞]
産経新聞

 積水化学工業は、都市ごみや産業廃棄物を化学製品の主原料の一つであるエタノールに変える技術を開発した。2000度の高温によって丸ごと溶かすことでガス化し、微生物により熱・圧力を用いることなくエタノールに変換する仕組みで、循環型のリサイクルシステムを構築できる点が売り物だ。現在はオリックス資源循環の寄居工場(埼玉県寄居町)で実証を繰り返しており、平成31年の本格稼働を目指す。R&Dセンターの岩佐航一郎・BR事業化推進グループ長は「技術屋として後世に残す仕事ができた」と話す。

画像 オリックス資源循環寄居工場に設置されているエタノール化パイロットプラント=埼玉県寄居町

――今回の技術を開発した理由は

 「日本で排出される可燃性のごみは年間で約6000万トンに上る。そのエネルギー量は約200兆キロカロリーに達する。国内のプラスチック原料用ナフサ(約3000万トン、約150兆キロカロリー)を大きく上回っており、ごみは重要な資源だといえる。しかし、ほぼ全てが焼却され二酸化炭素(CO2)となって排出されているのが現状。この部分に着目して取り組んだ」

――ごみを工業原料に変えるに当たっての最大の課題は

 「質の確保だ。化学的組成が単一でなければ、工業製品に転換していくことは極めて難しいのに、ごみは種々雑多で不均質。成分や組成が大きく変動するからだ。この問題に対して挑戦し続け、7年間かけて世界で初めて成功した」

――具体的にはどういった形でエタノール化を図るのか

 「収集したごみをガス化によって分子レベル(一酸化炭素、水素)にまで分解。ごみが持つ豊富なエネルギーを損なうことなく、特性を均質化する。ただ、このガスには余計な成分が混入している。このためガスに含まれる約400種の不純物質の特定と精製などを行う技術を開発した」

 「その過程を経て、米バイオベンチャーのランザテックが提供する微生物を活用する。天然から抽出されたこの微生物はパン酵母と同様の安全性を備え、原生微生物の10倍以上もの反応速度で、一酸化炭素と水素をエタノールに変えていく。エタノールの生産量は寄居工場の全てのガスを活用した場合、数万キロリットル。工業プラントに資するレベルの量だ」

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