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» 2018年04月19日 07時20分 公開

「花粉飛散量、今年は増える」「いや減る」……“ガチンコ対決”の結果は? (1/3)

今シーズンの花粉飛散量が、前年を上回る見通しとなっている。当初、花粉が増えると予想した日本気象協会は、3月中の飛散量が昨年同月の約43倍にのぼったと“勝利宣言”。一方で減少予想のウェザーニューズは、今年の飛散傾向について時期が偏る「メリハリ型」と釈明した。

[産経新聞]
産経新聞

 今シーズンの花粉飛散量が、前年を上回る見通しとなっている。当初予測が正反対だった民間気象大手2社のうち、増加と予想した日本気象協会(東京)は3月中の飛散量が昨年同月の約43倍にのぼったと“勝利宣言”。一方で減少予想のウェザーニューズ(千葉)は4月12日、今年の飛散傾向について時期が偏る「メリハリ型」と釈明した。勝敗を分けるカギとなったのは、昨夏の天候に対する評価の違いだが、専門家は「自然相手なので高精度の予測は難しい」ともしている。(社会部 市岡豊大)

画像 4月6日に東京都千代田区で採取され、着色されたヒノキ花粉(日本気象協会提供)

増えた東京の花粉

 「今シーズンの傾向は寒気の影響で飛散開始が遅く、気温上昇とともに急激に増えたことにあります」

 ウェザー社は12日、こうした分析を明らかにした。今年2月は寒気が強く、飛散時期の早いスギ花粉の開始日は過去10年で最も遅かったという。だが、予想外の高温となった3月後半にはスギに続いてヒノキ花粉でもピークが訪れた。

 同社は5月上旬には北海道以外でシーズンが終わると予想するが、総飛散量についてはシーズン後にまとめる。担当者は「メリハリが付き過ぎたのが実態で、最終的に総量が前年より増えるか不明」としつつ、「東京に関していえば大幅減少とした予想は苦しい状況だが……」と認める。

 気象協会の観測結果では東京の飛散量は明瞭に増加している。3月末までに東京都千代田区で観測されたスギ、ヒノキ花粉の総数は1平方センチ当たり計7252個。すでに昨シーズンの総数計3219個を超えており、まだシーズン中にもかかわらず過去10年の年間平均値7618個に迫る勢いだという。

 同社の担当者は「今年は気温の急上昇、強い南風が吹く『春一番』など花粉が飛びやすい条件が3月後半に集中した」とする。予想的中の要因については、「毎年行っている花芽の生育調査を今年は特に重視し、データ収集に汗をかいたのが奏功したのでは」と胸を張る。

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