kawaiiムーブは、文字通り「(女性)キャラクターのかわいいしぐさ」を指す。「おっさんでも美少女になれる」という文脈でしばしば話題になるVR界では「(特に男性が)VR空間で女性アバターが自分をかわいく見せるしぐさ」という意味で用いられることが多い。例えば、「●●さんのkawaiiムーブかわいい」「洗練されたkawaiiムーブ」のように使われる。
しばしばkawaiiムーブについて言及される、人気バーチャルYouTuber、のらきゃっとさんの動画には「めっちゃかわいい」「見た目もかわいい」などのコメントが多くついている。のらきゃっとさんの放送を見ていると、「動画スタート時に、画面外からジャンプして登場する無邪気さ」「視聴者ににっこりとほほえみながら、大きな身振り手振りで一生懸命話そうとするしぐさ」などが印象的だ。
編集部の男性記者がバーチャルキャストやVRChatで女性アバターになったときも、「かわいらしさを意識し、両手で大きく手を振る」「スカートの中が見えないようにちょっと意識してしまう」など、リアルの生活なら意識しないような“VRしぐさ”とでも呼ぶべき様子が見てとれた。本人いわく「アバターがかわいいと、かわいらしい動きをしなくてはという使命感にかられ、視聴者にかわいい姿を見てもらいたいおもてなし(?)の精神が働く」とのことで、まだ修行中の身のようだ。編集部にあるのはヘッドマウントディスプレイの「HTC VIVE」と左右のコントローラーのみなので、腰や足に付ける追加センサーが手に入れば、腰や足なども含め全身でkawaiiムーブを探究できるかもしれない。
ネットゲームでもkawaiiムーブを探求している知人はいるが、そこでの表現方法は定められたエモートアクション(笑う、つつく、手を振るなど)とテキストチャットなどに限られていた。VR空間では、リアルな体の動きと連動してアバターが動く。VR空間で好評だったkawaiiムーブをうっかり現実世界で披露してしまった――といった報告もいずれ散見されるようになるのだろうか。
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