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» 2018年05月07日 10時12分 公開

社長のメールも怪しい!? 世界で拡大「ビジネスメール詐欺」の脅威 (1/3)

取引先や自社の経営陣になりすまして相手にメールを送り、現金を振り込ませてだまし取る「ビジネスメール詐欺」の被害が世界的に拡大している。国内でも流行の兆しを見せる中、対抗策はあるのか。

[産経新聞]
産経新聞

 「振込先の口座が変更になりました」。取引の最中に相手からこんなメールが届いたとき、それが詐欺だと気づくだろうか――。近年、取引先や自社の経営陣になりすまして相手にメールを送り、現金を振り込ませてだまし取る「ビジネスメール詐欺」の被害が世界的に拡大している。平成29年12月には日本航空が計3億8000万円近くの被害を公表するなど、国内でも流行の兆しを見せてきた。対抗策はあるのか。ビジネスメール詐欺の実情を追った。

日航を欺いた巧妙手口

photo ビジネスメール詐欺の構図

 29年9月25日、日航の財務担当者に、取引相手である米金融企業から振込先の口座の変更を告げるメールが届いた。担当者は同月29日、新たに指定された香港の銀行口座に約3億6000万円を振り込んだ。しかしその後、本物の取引相手から督促があり、最初のメールは虚偽のものだったと発覚した。

 日航によると、取引は実際に進められていたもので、送られてきたメールアドレスも本物の会社のものと同一だった。また、日航の貨物事業所でも29年8〜9月、取引先を装うメールによって約2400万円がだまし取られたという。

 関係者によると、犯人側の手口は、(1)社員が使っているメールのIDとパスワードを盗み出し、やりとりを常時監視する(2)実際の取引で支払いが発生するタイミングを見計らい、偽メールを送信する――というものが多い。

 メールアドレスも数字の「1」とアルファベットの「l」のように見分けにくい部分だけ入れ替えていることもある。

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