「企業や店舗のブランドに寄り添い、その会社のキャラクター性を体現できるものを作りたかった」――等身大のキャラクターロボット製作サービス「Chararoid」(キャラロイド)を手掛けるcuriosityの根子(ねこ)明里クリエイティブディレクターは5月11日、「第7回IoT/M2M展」(東京ビッグサイト、5月9〜11日)の展示ブースでそう話した。
Chararoidは、「アニメーションのキャラクターを、現実世界に存在させる」ことをコンセプトに、5月9日に発表したサービス。顧客の要望に合わせ、ロボットのフレーム(基本構造)に3Dプリンタで出力したキャラクターの外装をかぶせてキャラクターを等身大で再現する。目には小型ディスプレイを使い「キラキラ目」「ジト目」などのアニメ的な表現を可能にするなど、細部にも工夫をこらしている。
製作したロボットはタブレット端末を使って来客とコミュニケーションをとれる他、curiosityの制御ソフト「anima」を使って会話フローを設定すると音声認識による対話も可能。ソフトバンクの「Pepper」などのように、企業や店舗での利用を想定しているという。
なぜcuriosityは、他のロボットと違いChararoidに「キャラクター性」を持たせようと思ったのか。根子クリエイティブディレクターは「企業や店舗の受付を訪れる人は、ロボットに会いに来るのではなく、会社そのものや商品を見ることが目的。企業や店舗のブランドに寄り添い、その会社のキャラクターを体現できるものが作りたかった」と話す。すでに受付ロボットの導入を検討している複数の企業から問い合わせを受けているという。
「今後もロボットの導入というより『企業や店舗が持つキャラクター性』を押し出せるものとして、方向性を探っていきたい」(根子クリエイティブディレクター)。等身大ロボットを設置するスペースのない企業などに向け、ミニサイズのキャラクターロボットを製作するサービス「Chararoid-mini」(キャラロイドミニ)の提供も計画中だという。
Chararoidの製作費用は、既存の会話フローや動きのパターンを利用する「ベーシックプラン」でおよそ600万円。製作期間は約3カ月という。会話の内容やフレームのカスタマイズも可能だ(要追加料金)。
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