社員が子育てや介護と仕事を両立できるようにするため、テレワークの導入を検討する企業は多い。だが、実現にあたっては「離れた場所でもスムーズに仕事のやりとりができるのか」「テレワーク中の時間管理はどうするのか」など不安もあるだろう。それらを解決し、全社的なテレワークの活用に成功している企業がある。Web会議システムなどで知られるブイキューブだ。
同社は2017年、新たな働き方のガイドライン「ORANGE(オレンジ)ワークスタイル」を導入。全社員が回数や場所の制限なくテレワークを行えるようにしたほか、柔軟な勤務時間で働けるスーパーフレックス制度を採用した。その結果、それまで社員の3割程度だったテレワーク利用者を8割近くまで引き上げることに成功したという。
ブイキューブ社員の働き方はどう変わったのか。ここでは同社でデザイナーとして働きながら“イクメンパパ”としての顔も持つ、山田さんの日常を見てみたい。
(※本記事は、ブイキューブが運営するWebメディア「INSIGHTS SHARE」に掲載された記事を一部加筆・編集して掲載しています。)
子供が生まれたあとも、育児も仕事も頑張りたい。でも、子供が病気になって急に仕事を休むことになったり、仕事が忙しくて子供との時間をあまり取ることができなかったり……いざ子育てと仕事を両立させようとすると、さまざまな困難が伴います。
育児と仕事を両立させる方法の1つがテレワークです。テレワークというと「育児中の女性がよく利用している」というイメージがあるかもしれませんが、育児に参加するのはもちろん女性だけではありません。テレワークによって、男性――いわゆる“イクメンパパ”にも、子育てをしながら働くという選択肢が生まれるのです。
この記事では実際に育児と仕事を両立しているイクメンパパ、ブイキューブの山田陽一さんのテレワーク活用例をご紹介します。
総務省統計局の社会生活基本調査(平成28年)によると、共働き夫婦で夫が平日に家事・育児を行う時間は1日平均48分ですが、山田さんは1日平均210分、家事や育児を行っています。
山田さんは、Webサイトのディレクション・デザイン・改修など、マーケティングプロモーション全般の制作物を担当するデザイナー。Webメディア「INSIGHTS SHARE」の制作にも関わっています。
ブイキューブに中途入社して3年目の山田さんには、1歳1カ月の男の子がいます。育児の大変な時期ですが、山田家は共働きしながら、夫婦でうまく仕事と育児を分担しています。
具体的に見てみましょう。山田さんは週3日、自宅でテレワークを行っています。
自宅から勤務先の中目黒まで、片道1時間半。テレワークを行うことで往復3時間の通勤時間がなくなり、そのぶん子供との時間が増えていることが分かります。
「子供との時間をしっかり取れるのが大きなメリットですね。夕飯も一緒に食べられますし、子供の好き嫌いも分かり、食事でのコミュニケーションも増えました」(山田さん)
感性が重要なデザイン業務にとって、通勤のストレスを感じることなく、自宅でのびのび作業ができるのもテレワークのメリットです。ただし在宅勤務をする上では、家族や親族に対して仕事中は家事などができないことをきちんと伝えるなど、家庭内でコンセンサスを取ることが重要なのだそうです。
同じ場所で仕事モードと育児モードを切り替える難しさがあるものの、やはりテレワークは育児と仕事を両立させる上で効果的な働き方です。例えば、子供が病気になった時にも、柔軟に対応することができます。
「以前は、有給か半休を取って子供を看護するしか選択肢がありませんでした。しかしテレワークなら病院に連れていったあと、子供が眠りにつけば仕事を再開できます」(山田さん)
こういった突発的なケースにも対応できるのは、2017年10月に社内で導入された「ORANGEワークスタイル」というテレワーク規定のもとで働いているからです。
ORANGEワークスタイルの運用開始に伴って、週1回だったテレワークの回数制限が撤廃され、社員全員が利用可能になりました。また、スーパーフレックスタイム制が追加されたことで、月あたりの所定労働時間に達していれば、好きな時間に働くことができるようになっています。
テレワークをしている日、山田さんは17時ごろに仕事を中断し、保育園に子供を迎えに行きます。その後、夕飯の買い出しや食事、お風呂と、子供との時間をたっぷり過ごしてから、仕事を再開。子育てにも仕事にも、しっかりと取り組むことができています。
「子供の成長を見守ることができるのはうれしいです。仕事への向き合い方も変わって、短期間で効率的に取り組むことをより考えるようになりました。育児と仕事、両方にメリハリをつけて臨むことができています」(山田さん)
週の半分以上テレワークで働く山田さんですが、社内で働くチームメンバーたちとはどのようにコミュニケーションを取っているのでしょうか。
遠隔コミュニケーションの軸の1つが、Web会議サービス「V-CUBE ミーティング」です。山田さんはWeb会議サービスを使って、作業中の画面を共有しながら指示を出したり、制作物へのフィードバックを受けたりしています。
また、離れていてもリアルタイムでコミュニケーションが取れるビジネスチャット「V-CUBE Gate」も活用しています。
感情が十分に伝わりにくいチャットでは、スタンプを組み合わせた投稿や、ネガティブな発言をしないようにすることがポイント。山田さんはみんなが自由に発言できる空気を作り、生産性を高めることを大事にしているそうです。
移動時間がなくなったことで子供との時間が増え、家族の予定にも柔軟に対応できる。そして何より、夫婦でともに子育ても仕事も頑張れる点が、テレワークの大きなメリットです。
山田さんの家では夫婦二人で家事と育児を分担し、どちらかに負担がかかってしまわないように「育児中でもやりたいことをやりながら、子育ても仕事も二人でやっていこう」と話しているそうです。こういう話ができるのも、テレワークなどを活用し、働き方を工夫しているからです。
「僕がテレワークで仕事をするようになったことで、妻も自分のやりたい仕事を楽しめるようになりました。家事や育児をどちらかが無理することもなく分担ができます。家族にとってはすごくありがたいですね」(山田さん)
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2019年6月8日