ITmedia NEWS > AI+ >
ニュース
» 2018年06月20日 07時16分 公開

「空からのテロを防ぐ」ドローン迎撃システム、米海兵隊が実用化 (1/3)

米海兵隊がドローンを迎撃するシステムを実用化し、対テロ任務に投入している。オモチャから空撮用途に、さらには宅配にと実用化がドローンだが、その高性能ゆえにテロの道具として使われる恐れが現実化しているためだ。

[産経新聞]
産経新聞

 米海兵隊が無人機(ドローン)を迎撃するシステムを実用化し、対テロ任務に投入していることが今月、明らかになった。オモチャから空撮用途に、さらには宅配にと実用化が進む無人機(ドローン)だが、その高性能ゆえにテロの道具として使われる恐れが現実化しているためだ。ドローン迎撃システムは今後、万博やG7、五輪など国際的なイベントや会議では必須の装備ともなりそうだ。(岡田敏彦)

正確な危険度評価

画像 GBAD(グランド・ベース・エア・ディフェンス)カウンターUAS(無人航空機システム)を搭載した車両。米陸軍や米海兵隊が使用しているM−ATV(耐地雷・伏撃防護装甲車)をベースとしている。手前にあるミサイル状のものがコヨーテ・ブロック2(米陸軍HPより)
画像 テロに用いられる無人機を迎撃するコヨーテ・ブロック2。折りたたまれた翼を展開した状態(米陸軍HPより)

 米国海軍協会(USNI)ニュース(電子版)によると、このドローン迎撃システムはレーダーや電子線装置、迎撃用無人機などで構成されている。具体的には、目となるレーダーはイスラエルに本部を置くRADA社のSバンドレーダー「RPS−42戦術航空監視レーダー」で、その性能は驚異的だ。探知エリアは半径30キロメートルで、高度10メートルから1万メートルまでを探査し、その範囲を飛ぶ無人機を極小、小、中、大などサイズ別に把握。他の航空機についても戦闘機やヘリコプター、輸送機など大まかに判別できるとされる。このサイズ分けは、ドローンによるテロを防ぐ観点からは重要だ。

 無人機(UAV)が主にドローンと呼ばれはじめた背景には「アンマンド・アエリアル・ビークル」という名が男女差別にかかわるためだとされるが、この新名称が広まる時期は、その高性能化が顕著になった時期でもある。

 当初は子供のおもちゃレベルで、その機能はただ飛ぶだけ。エンジンを動力とする農薬散布用の無線操縦式無人ヘリコプターなどと比べるにはお粗末すぎる性能だったが、電池やモーター、ジャイロ機構の安価・高性能化によりデジタルカメラを搭載し空撮ができるまでに進化するのに時間はかからなかった。

       1|2|3 次のページへ

copyright (c) 2018 Sankei Digital All rights reserved.