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背面モニターはチルト式か、バリアングル式か(3/6 ページ)

» 2018年07月03日 13時52分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 それぞれチルト派とバリアングル派が血で血を洗う抗争を繰り広げており(ウソですよもちろん)、決着がつかないのである。

 どっちでもいいじゃん、と思うかもしれないが、使い勝手に大きな違いがあるため、背面モニターでの撮影頻度が高い人にはとても重要な問題なのである。

 特に同じシリーズの中で、初代機はチルト式、2代目はバリアングル式、てな感じで変えられるとすごく困るのである。

 それぞれメリットデメリットを見てみよう。

チルト式のメリットとデメリット

チルト式モニターの代表モデルといえば、ソニーの「α7シリーズ」か。これは「α7RIII」。少し低い位置で構えるくらいなら手首もつらくないし、安定して撮れる
  • メリット1:ワンアクションで角度を変えられるので、必要な時すぐに対応できる

 例えばファインダーで覗いて、これはローアングルで撮った方がいいな、と思ったとき、ファインダーから目を離してさっとモニターをチルトさせるだけでいい。

  • メリット2:モニターが常に光軸上にある

 バリアングル式は一度横に開くため横位置ローアングル撮影時はモニターが光軸から少しずれるが、チルト式なら位置関係が変わらない。特に三脚を使って微妙な構図を調整するときに光軸がずれない方が調節しやすい。

モニターが光軸(つまりレンズの中心)上にあるので……厳密にはこのようにちょっとずれてる機種が多いけど、まあおおむね光軸上なので構図を決めやすい
  • デメリット1:縦位置ローアングルに対応できない

 確かにチルト式は一方向にしか動かないので縦位置でのローアングル・ハイアングル撮影をしたいと思ったらモニターを斜めから見るしかない。

  • デメリット2:モニターが汚れる

 チルト式は常にモニターが外を向いてるので、ファインダーを覗いたときに鼻の脂がついて汚れるとか、モニターが傷つきやすい、というのをデメリットとしてあげる人がいる。

 ちなみにわたしは「モニターを見たいときはすぐに見たいので、傷つきやすいくらいしょうがないじゃん」としか思わないのだが、そうじゃない人もいるのである。

  • デメリット3:自撮り対応に制限がある

 上下にしか動かないので、一眼レフや中央部にとんがったファインダー部を持つミラーレス一眼では自撮り対応させづらい。

チルト式ながら下に180度回転させることで自撮り対応をうたったキヤノンの「EOS M5」。上にEVFがあって邪魔なら下に回転させればいいじゃん、という発想(こういうモニターのカメラは他にもある)。自撮り時に三脚使えないけどね

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