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» 2018年07月06日 07時01分 公開

南海トラフの経済被害試算、国家予算の14倍、食い止めに38兆 さあどうする (1/4)

マグニチュード9級の南海トラフ巨大地震が起きた場合、その後の20年間で、国家予算の約14倍に匹敵する1410兆円の経済的被害が生じるとの試算もある。高齢化で社会保障費が増大する中で、財政の制約が減災対策の足かせとなっている。

[産経新聞]
産経新聞

 大阪府北部で起きた震度6弱の地震では、大規模な水道管や家屋の損傷が生じ、減災対策の重要性を改めて示した。マグニチュード(M)9級の南海トラフ巨大地震が起きた場合、その後の20年間で、国家予算の約14倍に匹敵する1410兆円の経済的被害が生じるとの試算もある。いつ起こるかわからない巨大災害だけに、できるだけ迅速に備えていくのが理想だが、公共事業費が劇的に増える見込みはない。高齢化で社会保障費が増大する中で、財政の制約が減災対策の足かせとなっている。

国難の備え、60兆円以上

 南海トラフ地震が発生する時期について、政府は今年2月、「今後30年間で70〜80%」との確率を提示。前回公表時の「70%」より引き上げられた。

 南海トラフ地震では人的被害はもちろんのこと、経済的被害は国難と呼べる規模だ。

 土木学会は今年6月、南海トラフ地震や首都直下地震などの巨大災害の発生による経済的被害の試算を盛り込んだ報告書をまとめた。

 それによると、南海トラフ地震の発生から20年間の経済的被害は、道路や生産設備の損壊に伴う経済活動の鈍化で1240兆円、建物の直接的被害で170兆円とあわせて1410兆円に上る恐れがあるとした。この額は、過去最大を更新した平成30年度の一般会計予算(約97兆7000億円)の14.4倍に相当する。

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