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» 2018年07月17日 07時01分 公開

宇宙ホテルで足湯、火星基地で製鉄、海王星探査……宇宙技術のコンテストに集まる奇抜なアイデア (1/3)

全国の学生が宇宙技術のアイデアを競う「衛星設計コンテスト」が今年も開かれた。審査は、日本の宇宙開発を第一線で支えてきたベテランの研究者らが学生相手でも容赦せず、本気で向き合うのが持ち味だ。

[産経新聞]
産経新聞

 全国の学生が宇宙技術のアイデアを競う「衛星設計コンテスト」をご存じだろうか。学会や民間企業、政府などが協力して年1回開催し、今年で26回目となる。専門家による審査は厳格で入賞作品のレベルは高く、実際に宇宙へ飛び立ったものも少なくない。若者らしい斬新なアイデアばかりで、イノベーション(技術革新)の種が隠れているかもしれない玄人好みのイベントだ。

画像 第25回衛星設計コンテストの最終審査での発表風景=2017年11月、東京都大田区(同コンテスト事務局提供、画像の一部を加工しています)

学生でも容赦せず

 コンテストは、日本でもようやく民間の小型衛星が登場しはじめた1993年に始まった。国が中心となって宇宙開発を続けるなか、「ロケットや人工衛星を大学の研究室で開発する機運をどうやって作るか」(八坂哲雄九州大名誉教授)が大きな目的だった。

 当初は大学生や院生を対象とし、文字通り小型衛星の設計に限定していたが、後に門戸を広げて宇宙技術全般を対象にした「アイデアの部」や主に高校生向けの部も設けられた。

 昨年までの応募総数は1623件で、うち最終審査に進めたのは290件に過ぎない。審査では実現可能性や独創性などが重視され、日本の宇宙開発を第一線で支えてきたベテランの研究者らが学生相手でも容赦せず、本気で向き合うのが持ち味だ。

 それだけに、過去の入賞作品はレベルが高い。コンテストに出た後で実際に打ち上げられた小型衛星は、第1回で電子情報通信学会賞を受賞した千葉工業大の鯨生態観測衛星「観太くん」をはじめ、約20基にも上る。

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