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» 2018年07月20日 07時20分 公開

ネッシー伝説に終止符!? ネス湖の生態系をDNA解析、来年公表 「少年のロマン」は解明されるか (1/3)

ネッシー伝説があるネス湖で、湖水のサンプルを採取してDNAを解析し、生物種を特定する生態調査が進んでいる。研究者自身は「ネッシーの存在を信じていない」が、10歳の息子と友人が熱い期待を寄せる姿を見て、「ネッシーは少年のロマン」と調査を決断した。

[産経新聞]
産経新聞

 幻の怪獣「ネッシー」が生息する伝説がある英北部スコットランドのネス湖で、湖水のサンプルを採取してDNAを解析し、生物種を特定する生態調査が進んでいる。国際研究チームの調査を主導するニュージーランド・オタゴ大学のニール・ジェメル教授(遺伝子科学)は6月、「ネッシーは少年のロマン。伝説を生物学的に説明する新発見があることは疑いようがない」と“20世紀最大ミステリー”解明に意欲を見せた。(インバネス 岡部伸)

画像 採取した湖水をフィルターで有機物質をこしとり、DNAを抽出したオタゴ大学のニール・ジェメル教授=8日、英北部スコットランドのネス湖(岡部伸撮影)

 調査は湖沼で採取した水に含まれるDNAの分析により、水棲動物の生息状況を推定する環境DNA解析法で行われる。

 ジェメル氏によれば、生物が水中を移動すると、皮膚やうろこ、羽、毛、排せつ物などのDNAが残る。今回の調査では、「2週間かけて湖のさまざまな場所、水深から水サンプルを300個採取し、日本製の機材で有機物質をこしとり、DNAを抽出。これをヒトゲノムプロジェクトのために開発された遺伝子科学を駆使して動物や魚などのDNA塩基配列を見つける」(ジェメル氏)。

 そして、集めたDNA情報を既に収集されている恐竜を含む国際的データと比較することで、ネス湖にいかなる生物種が生息し、また過去に生息していたかを解析する−というわけだ。調査結果は2019年1月に公表される予定だ。

 調査には、ジェメル氏を中心に英国、デンマーク、米国、オーストラリア、フランス、スイスの7カ国の科学者が参加。このほかにも、米国や中国の企業から機器や機材の、ネス湖の地元からもボートや施設の提供を受けるなど、官民を問わずに多くの協力が得られたという。

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