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» 2018年07月26日 06時43分 公開

福島の被災地で「イノブタ大繁殖」は本当か!? 初のDNA分析、形態異常に放射線の影響は…… (1/2)

福島第1原発事故の後、福島県内の避難指示区域で「イノブタが大繁殖」などとネット上で流布されたことがあった。福島大学の研究グループが遺伝子分析したところ、交雑は一部に認められるものの、大繁殖といった状況とは異なり「割合は、ごく少数」としている。

[産経新聞]
産経新聞

 東京電力福島第1原発事故の後、福島県内の避難指示区域で野生化した家畜ブタと野生イノシシの交雑(交配)によりインターネット上などで「イノブタが大繁殖」などと流布されたことがあった。この問題で福島大学共生システム理工学類の兼子伸吾准教授らの研究グループが、捕獲した野生イノシシに対する初の遺伝子分析結果を発表した。それによると、交雑は一部に認められるものの、大繁殖といった状況とは異なり「割合は、ごく少数」としている。

画像 福島県大熊町で確認されたブタとの交雑種とみられるイノシシ(右から2匹目、福島大学の石庭寛子・環境放射能研究所特任助教提供)

 研究グループが分析したのは、平成26年から28年にかけ県内8市町村で捕獲された75頭のイノシシの遺伝子。内訳は、大熊町5頭▽浪江町28頭▽楢葉町1頭▽富岡町1頭▽葛尾村1頭▽相馬市10頭▽福島市22頭▽二本松市7頭−となっている。分析の結果、ブタ由来の遺伝子を持ち交雑の結果、生まれたと考えられるものは浪江町で3頭、大熊町で1頭の計4頭だった。

 事故後、避難指示区域で農家が飼育できなくなったブタが野生化し、中にはイノシシと交配するものもあり、インターネット上などで「イノブタが大繁殖」などと流布されたが、同グループは「交雑は認められるものの、その割合は一般に言われるほど多くはない」としている。

 事故後、避難指示区域などの野生動物に対するDNA分析による調査は初めてだという。その結果、福島県のイノシシは遺伝的多様性が極めて低いことも判明。近い血縁内で繁殖してきたと推定されるという。このため、形態などの異常が見つかった場合も、放射線の影響というより交雑などによる異常の可能性が高いとしている。

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