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画像でDNA判定? 高級ブランド品の真贋判定でAI戦国時代を勝ち抜くにはITmedia NEWS TV

» 2018年09月29日 08時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

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ブランド業界はAI戦国時代の真っ只中

 9月28日の放送では、NECのAI技術を使った高級ブランド品の真贋(しんがん)判定サービスと鑑定レポートを発行するアプレの「TALグレーディングレポート」を紹介しました。

 SPECIAL GUESTとして、アプレの研究機関「TOKYO APRE LABORATORY」の竹林雅夫所長と、NECでAIプラットフォーム事業部に所属している福澤茂和さんをお招きし、両社が行った“共創プロジェクト”の中身を説明したり、実際にブランド品を使っての真贋判定をしてもらったりしました。

アプレの鑑定技術とNECのAI技術が連携した真贋判定サービス「「TALグレーディングレポート」の概要

 現在、ブランド業界はAI戦国時代と言っても過言ではないほど、AIを駆使したサービスが出てきて覇権を争っている状態(竹林さん)で、他社と違うことは何か、コピー品が本物に迫るほど精度を上げる中で業界が抱える課題を解決できる方法はないか、と模索する途中で出会ったのがNECの物体指紋認証技術「GAZIRU」とのこと。

 NECは顔認証「NeoFace」や虹彩認証といったさまざまな識別・認証サービスを手がけていますが、このGAZIRUはマスクメロンの模様判定から研究が始まったもので、“画像から識(し)る”=ガジルと福澤さんが命名したそうです。

 模造品が横行し、コピーやスーパーコピーのさらに上を行くミラーコピー品が流通するなど、人間の目だけでは判定が難しくなってきている現状に、NECのAI技術を導入することによって安心して中古品を売買できる環境整備に加え、鑑定士の工数の大幅削減を実現。さらに真贋判定だけでなく、アプレがAIでは不可能な本物同士の価値判定(新品なのか中古なのか、中古の程度はどのくらいなのか、匂いはあるのかないのかなど)を付与するTALグレーディングレポートについて、竹林さんと福澤さんに分かりやすく解説してもらいました。

iPadを使ってブランド品の時計を判定している様子。画面右上のスコアで真贋を判定する。非接触で判定できるのも特徴です

 これらのサービスが世の中に浸透すれば、オークションやフリマアプリで安心して取引が行えたり、遺品整理もスムーズに処理できたりといった私たちの生活にさまざまな形で影響がありそうです。

 放送では、AI技術(GAZIRU)を手軽に体験してもらうべく、NECのスマートフォンアプリ「MediaGarage」を使ったデモンストレーションも行いました。アーカイブ映像でも体験可能ですので、見逃した方はぜひご覧下さい。

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