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大激突! Pepper vs パートのおばちゃん “コスパ頂上決戦”マスクド・アナライズのAIベンチャー場外乱闘!(4/5 ページ)

» 2018年11月21日 08時00分 公開

 同店では2016年からPepperの導入を開始し、現在では国内の全494店舗で運用、従業員の負担を軽減しています。多言語化への対応も進めており、海外店舗への展開も期待がかかります。

 来客案内でPepperを導入した企業は、他にもあります。しかし料金を払って導入するだけなく、活用するには工夫が必要です。こうした「導入しただけ」の事例は、Pepperに限らずAIでも頻繁に見られる光景です。

 はま寿司では、一定の作業量が見込まれる「来店客の案内」という定型作業のみで運用されています。

 同店は郊外型チェーンなので店舗面積が広く、スタッフが店内から入り口まで移動するのも手間です。スタッフの目的は顧客満足度の向上であり、接客(主に食事中の客)に専念すべきでしょう。

 特に家族連れが多い郊外店では、きめ細やかな配慮は欠かせません。そこでPepperを座席案内に専念させれば、店舗運営に必要な人数を削減できるので、人手不足が深刻な郊外店で効果が見込めます。

 仮に時給950円のパート社員が毎週土日の正午から午後9時まで(休憩1時間)出勤すれば、月8日合計64時間で人件費は6万800円です。

 これが、法人向けモデル「Pepper for Biz」の料金プランなら月額5万5000円で済みます(税別。契約期間36カ月、別途ロボット手続き手数料9800円)。何時間働いても月額5万5000円の「働かせホーダイプラン」なので、白い犬も顔面蒼白です。

 人件費には時給だけでなく、採用や教育、シフト管理など、見えないコストも含まれます。Pepperなら見えないコストも気にせず、パートのおばさんにありがちな人間関係で揉める事もありません(注:筆者は実家に帰る度に、母親からパート先の人間関係における愚痴を聞かされている)。

ロボット ロボットと人間のコストパフォーマンス(筆者作成。いらすとや)

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