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インタビュー
» 2018年12月06日 14時35分 公開

体当たりッ!スマート家電事始め:生活支援サービスとの連携を考えたスマートホーム「MANOMA」 (1/3)

ソニーネットワークコミュニケーションズのスマートホームサービス「MANOMA」を開始した。ホームオートメーションに加え、スマートロックなどを活用して家事代行や介護支援など、外部サービスとの連携も念頭に置いたサービスだ。詳しい話を聞いた。

[山本敦,ITmedia]

 ソニーネットワークコミュニケーションズが、スマートホームサービス「MANOMA」(マノマ)を10月にスタートした。日本人の暮らしと住空間に着目したというMANOMAは一体どのようなサービスなのか。ソニーネットワークコミュニケーションズでMANOMAを担当するIoT事業部 スマートホームサービス部の木村真也部長、商品とサービスの企画を担当した大谷壮司氏、同じく山本一葉氏に話を聞いた。

左から大谷壮司氏、木村真也部長、山本一葉氏

 MANOMAはソニーネットワークコミュニケーションズがB2C向けとして展開するスマートホームサービスだ。名称は人間と生活空間の「間」、人間と「時間」、人間と「行動の行間」など、さまざまな「間の間=マノマ」を先読みしながら、便利なサービスを届けたいという思いに由来している。

 MANOMAの柱となる3つのコンセプトは「セキュリティ」「オートメーション」と「ニューライフスタイル」だ。IoTデバイスを活用するスマートホームサービスは国内でも一昨年ごろから続々と立ち上がり、中には防犯や家族の見守りを目的とした安心セキュリティサービスを組み込んだものや、AIアシスタントを搭載するスマートスピーカーで音声操作もできるホームオートメーション的な要素を含むものが存在する。例えば同じソニーグループであるソニーモバイルコミュニケーションズが2017年から東京電力エナジーパートナーと組んで始めた「TEPCOスマートホーム」もある。MANOMAは先行するサービスと渡り合いながら、どのように差別化を図ろうとしているのだろうか。

 木村氏はMANOMAのサービスを検討するとき、まず日本よりもスマートホームやIoTが先行する欧米の市場をリサーチしてきた。ソニーはアメリカの西海岸にも拠点を構えているので、通信・映像、ホームセキュリティの事業者が提供するスマートホームの最新のトレンドをウォッチできる環境は整っていた。欧米では通信事業のようなインフラを持たず、スマートホームだけを提供するスタートアップのビジネスもあり、これらにも絶えず目を光らせてきたという。そして木村氏はある結論に至った。

 「欧米で先行していたスマートホームは、どちらかといえばユーザーが自らショップで必要なIoTデバイスを買い集め、自分で工事しながら家に取り付けるDIYスタイルがメインでした。文化の違い、あるいは住居に対する価値観の違いから、日本で同じやり方をしてもハードルが高く感じられ、スマートホームの魅力は届かないだろうと考えました。そこでMANOMAでは、スマートホームの設置・設定からアフターサービスまで丸ごとパッケージにしてお手伝いするプランを打ち出しました」

 ソニーネットワークコミュニケーションズには、これまでに「NURO」のさまざまなインターネットサービスを提供してきた実績とノウハウの蓄積がある。木村氏はこれがそのままMANOMAの運営に活用できると考え、MANOMA Home Adviserという専門スタッフを組織した。MANOMA Home Adviserはユーザーの住居形態や家族構成、ライフスタイルに合わせてプランを提案するアドバイザーとして、あるいはユーザー宅に機器を正しく動作するように設置し、使い方のサポートまで行うエキスパートたちだ。さらにサービスの開始後にも、ユーザーの使い方に関する疑問に答え、不具合に素早く対応する電話・訪問サポートの窓口も別途開設した。

 木村氏は「スマートホームを一部のイノベーターや富裕層向けのサービスとしてではなく、マスを対象とするサービスにしていくためには“安心”を提供することが重要」であると述べている。

Amazon Alexaを搭載した「AIホームゲートウェイ」

 MANOMAではさらにスマート・IoT機器の独自開発にも積極的に取り組んだ。その中心となるのがAmazon Alexaを搭載する「AIホームゲートウェイ」だ。商品の企画に携わった大谷氏は、「スマートホームを身近なものに感じられるよう、煩わしくない操作感とシンプルなインタフェース、リビングルームなど生活空間にさりげなく溶け込むデザインにした」とアピールする。

Amazon Alexaを搭載するMANOMAのAIホームゲートウェイ。部屋に馴染むデザインとシンプルな操作性にこだわった

 AIホームゲートウェイをコントロールセンターとして、さらに室内コミュニケーションカメラやドア開閉センサー、Qrioのスマートロック「Qrio Lock」やトラッキングデバイスの「Qrio Smart Tag」などMANOMAのプラットフォームに対応する機器をつないでいくとスマートホーム環境がそろう。

天面の穴はマイクアレイ。電源を入れるとタッチパネル操作部のLEDが点灯する

 AIホームゲートウェイにはWi-FiやBluetoothの他、Z-Wave Plusの通信方式にも対応するスマートホームハブ機能がある。基本的にはMANOMAのプラットフォーム上で提供されるスマートホーム、センサー系デバイスとの接続にのみ対応したハブになるが、大谷氏は「今後もさまざまなタイプの製品を追加する計画がある」と話していた。

 またAmazon Alexaのスマートホーム機能に対応するデバイスと接続したり、スキルをインストールして新しい機能を追加することも可能だ。例えばAlexaアプリからMANOMAスキルを追加すると、「アレクサ、MANOMAで戸締りを確認して」と話しかけるだけで、開閉センサーを設置した窓やドアのステータスをその場でチェックできる。

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