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スポーツ紙の記者がAIベンチャーに転職 “素人”が半年でAIモデルを量産するまで(1/2 ページ)

» 2019年10月25日 07時00分 公開
[村上万純ITmedia]

 「入社して半年くらいまでは、みんなが何を言っているのか、AIをどう業務に生かせるのかなど、ほとんど分からない状態でした」――AIベンチャーグリッドの宮崎えり子さん(コンサルティング&セールスグループ ReNomエバンジェリスト)は、こう話す。

 宮崎さんは2013年4月に新卒でスポーツ新聞社に就職。記者としてプロ野球界を取材し、18年3月に現職に就いた。記者時代にAIとは全く接点がなかったという宮崎さんは、なぜ全く畑が異なるAIベンチャーに転職したのか。また、「機械学習を全く知らない状態」からの転職にはどのような苦労があったのか。

 異業種からAI業界に飛び込んで見えてきたことを、宮崎さんに聞いた。

スポーツ紙の記者からAIベンチャーの営業になった宮崎えり子さん

入社前は「AI本を片手に、沖縄キャンプを取材」

 大阪や名古屋で記者生活を楽しんでいた宮崎さんは「人の生活に密着した仕事をしたい」と思うようになり、転職活動を始めた。さまざまな業界、職種を探し、グリッドもその中で見つけた企業の一つだった。

 「実家が専業農家なので、人手不足の解決にも関心がありました。しかし、記者時代は新聞で情報を得るくらいだったので、AIが(そうした問題の解決に)役に立つらしいくらいの知識しかありませんでした」(宮崎さん)

 晴れて入社が決まったが、期待と不安が入り交じる。

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