ノルウェーのVivaldi Technologiesは4月22日(現地時間)、ChromiumベースのWebブラウザ「Vivaldi」に、検索エンジン「DuckDuckGo」を開発する米DuckDuckGoの技術を利用したトラッキングブロッカー機能を搭載したと発表した。
Webサイトを横断してユーザーのブラウジング履歴を追跡するトラッキングを防ぐために、DuckDuckGoが独自に作成したトラッキングブロックツール「Tracker Radar」のブロックリストをVivaldiに組み込んだ。
Tracker Radarは、主要なWebサイトを定期的にクロールし、Webサイトに組み込まれたトラッキング関連ツールをブロックリストに追加する。サードパーティーCookieの振る舞いやWebブラウザのAPIを利用するツールなど、ユーザーの特定につながるさまざまな要因を探すことで、漏れのないブロックリストを機械的に作成できるという。
DuckDuckGoは、ユーザーのプライバシー保護に重点を置き、利用履歴などの情報を収集しないことを運用方針としている検索エンジン。
Vivaldiは、Webブラウザ「Opera」を作ったヨン・フォン・テッツナーさんがOpera社の退職後に作ったWebブラウザ。テッツナーさんは以前からWebブラウザがユーザーデータを収集することについて、プライバシー保護の観点から反対の立場を示していた。今回、Tracker Radarを取り入れたのもプライバシー保護の一環としている。
WebブラウザのサードパーティーCookieなどによるトラッキングを巡っては、米Mozilla Foundationの「Firefox」が2019年9月にデフォルトでブロックするようになった。米Googleも20年1月、2年以内に「Chrome」のサードパーティーCookieへの対応を段階的に廃止すると発表。米Appleは3月に「Safari」でサードパーティーCookieを完全にブロックした。
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