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「その色は本当に見分けられる?」 Adobe、色彩ツールに色覚障害者向けのチェック機能

» 2020年06月08日 13時08分 公開
[井上輝一ITmedia]

 米Adobeはこのほど、デザイナー向け色彩ツール「Adobe Color」に色覚障害者が見分けにくい色を警告する機能を追加した。

デザイナー向け色彩ツール「Adobe Color」に追加されたアクセシビリティツール 近い色相、近い明度で色を選んでしまうと人によっては見分けにくいと感じてしまうかもしれない

 Adobe Colorは、色相環(カラーホイール)から特定の規則に沿って5つの色を選べるツール。選んだ5つの色を、赤色の認識が難しい人(1型2色覚)や青色の認識が難しい人(3型2色覚)でも見分けられるかをシミュレーションできる。見分けづらい色がある場合は警告を表示し、適切な色までマウスでカラーポイントが移動されると警告を解除する。

 Adobeは「アクセシビリティーについて考えるステップはアイデア出しの後で発生することが多く、アクセシビリティーに対応しつつデザインコンセプトも満たす色を新たに見つけるには相応の手間がかかる」と指摘。今回の機能追加で、初期の段階からアクセシビリティーに配慮することでデザインにかかる時間を節約できるとしている。

「トライアド」で一見近い位置の色をピックアップしていても、明度の違いなどから色覚障害でも問題なく認識できることが分かる

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