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Webブラウザ「Smooz」提供終了 ユーザー情報の取得疑惑で「継続が困難に」

» 2020年12月23日 16時15分 公開
[谷井将人ITmedia]

 Webブラウザアプリ「Smooz」の開発を手掛けるアスツールは12月23日、「継続が困難になった」としてSmoozの提供を終了すると発表した。同アプリはユーザーから、行動履歴や閲覧内容などのデータを同社のサーバに送信しているとの指摘を受けていた。

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 Smoozは、検索するたびにポイントがたまる、興味関心に基づくニュースをレコメンドする、片手で操作できるといった特徴を持つWebブラウザ。詳細は非公開だが、米Googleの「Programmable Search」や有料会員からの会費を収入源としていた。

 17日にユーザーが「アスツールはアプリの設定や操作、閲覧情報を取得している」「検索窓に入力した文字を見ている」「プライベートモードにしても情報の取得を続けている」といったことが分かったとするブログ記事を公開。アスツールは情報の取得を一部認め、20日にアプリの修正を行った。

 しかしアスツールは同日、「新たな問題が見つかった」としてApp StoreやGoogle Playでのアプリの配信を停止。状況の確認や問題の原因調査などを行った結果、Smoozの提供を続けることは難しいとの判断に至ったとしている。

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 これまでに取得した情報のほとんどは既に削除しており、情報が悪用された形跡や社外への流出などは見つかっていないという。有料会員が支払った12月分以降の利用料は返金し、ユーザーがためたポイントはAmazonギフト券や楽天ポイントと交換する。返金や交換の方法は後日案内する。返金対応が済み次第、ユーザーから得た全ての情報を削除する。

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