DX、最初の一歩は「現場」が良い理由 1日で“40万点の棚卸し”を改善した事例も

» 2021年02月16日 10時00分 公開
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 コロナ禍による働き方の変化もあり、デジタル化やプロセス改善を目的とした、「DX」(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業も増えてきた。しかし、いざはじめるとなると、どこから手を付ければうまく進められるかが分からず、及び腰になってはいないだろうか。

 特に業務課題を目の前の問題として抱えているのは、現場で働く人々だ。つまり、最初に考えるべきなのは「どうやって現場をDXしていくか」だ。

 そこで「現場のDX」を成し遂げた企業を2例紹介したい。一つは京セラ。1日で棚卸し用のアプリを作り、これまで紙で行ってきた40万点の倉庫管理をデジタル化。受け渡し時の人の移動負担を減らした。

1日で棚卸し用のアプリを作り、これまで紙で行ってきた40万点の倉庫管理をデジタル化した京セラ

 もう一つは老舗百貨店の松屋だ。2日で食品衛生管理用のアプリを作った。従来は各売場担当者が作成した管理用の台帳を食品衛生管理者が直接出向きチェックしていたが、アプリによってリモートかつ非接触でのチェックを実現した。

老舗百貨店の松屋は2日で食品衛生管理用のアプリを作った

 これら企業の現場のDXを支えたキーワードは、「ノーコード」と「スマホ」だ。いずれの現場でも、プログラミングなしで業務用のモバイルアプリを作成できるアステリアの「Platio」(プラティオ)が使われている。

プログラミングなしで業務用のモバイルアプリを作成できるアステリアの「Platio」(プラティオ)

 Platioは京セラや松屋の他にもエイチ・アイ・エスやホテル、病院などで導入され、利用企業は着々と増えている。

 たったの数日で業務用アプリを作成でき、現場のDXを進められるPlatioとは? その詳細や強みを見ていこう。

現場のDXと相性がいい「ノーコード」と「スマホ」

 Platioを一言で表すなら、「現場に寄り添ったツール」といえる。DXを推進するツールは世の中にいろいろあるが、IT管理者がトップダウン的に全社に適用するようなツールも少なくない。しかもそうしたツールの場合、現場の課題は後回しになってしまうこともある。

現場担当者でも1日でアプリを作れる「ノーコード」

 現場の課題解決を第一にDXを進めるために、まずキーとなるのがノーコードだ。ノーコードはプログラミング言語を使わずにアプリやサービスを作れる開発環境や概念のことで、ノーコードならば業務課題を抱える本人が簡単にアプリを作れる。京セラなどの例でも、現場担当者が1日で業務用アプリを作れているのが迅速な現場のDXにつながっているのが分かる。

 現場を回す本人が作れるということは、改善案や要望などがあればすぐに修正もできる。従来の開発スタイルでは現場導入や改善サイクルに時間がかかりがちだが、ノーコードの開発スタイルでは気軽に導入し柔軟に直していけるのがメリットだ。

現場にPCがあるとは限らない

 作れるアプリがスマホ(iOS/Android)向けというのも大きい。現場にPCが必ずあるとは限らない。例えば倉庫業務であればPCを持ちながら管理番号などを都度入力するのは難しく、かといって一度紙などに転記したものを後で机に戻ってからPCに入力するのは手間だ。

 現場業務に携わる人たちがその場で使えるのは、PCよりもスマホだ。Platioの設計思想は、現場の人たちの使いやすさに重点を置いているといえる。

約120種類から選べるアプリのテンプレート コロナ禍に合わせた新作も人気

 数日という短期間で実用的なアプリを作れる理由の一つが、用意された約120種類のテンプレートだ。「店舗日報」「工場改善レポート」「顧客応対記録」など、現場で必要な業務の多くにすぐ対応できるよう用意されている。

 ローンチ当初は100種類を用意していたが、現在までに約20種類を追加。コロナ禍の需要に合わせ、10種類のミニアプリをセットにした「新しい生活様式」や「検温レポート」も用意。検温レポートは直近だけでも100件以上の利用があり、人気のテンプレートだ。京セラが1日で作った「棚卸しアプリ」もテンプレートに追加されるなど、ユーザーからのフィードバックも得ながら進化している。

アプリのテンプレート例

 テンプレートを選んだ後は、Web上の管理ツールである「Platio Studio」上で機能を編集するだけで、それぞれの現場に適したアプリを簡単に作成できる。

テンプレートを選ぶだけで検温レポートアプリに

 例として、検温レポートアプリの作成過程を見てみよう。テンプレートを選ぶだけで検温アプリは完成する。報告者の氏名と日時、検温した温度が項目として設定されており、すぐに検温記録のアプリとして利用できる。

検温レポートアプリの作成過程

 氏名や日時には自動入力も使えるため、実際にアプリを利用する現場の従業員は体温だけを入力すればいい。さらに検温報告に確実性を求める必要が出たなら、入力項目に新たに「体温計写真」を追加しておけば、検温レポート報告時にスマートフォンのカメラで撮影した体温計の画像が入力されるようになる。

 このように、必要に応じて後から柔軟に変更を行えるのもPlatioの特長だ。変更したアプリの差分は、ベースとなるPlatioアプリへ自動的に配布されるため、iOSやAndroidのアプリストアでの審査や再配布などの手間を考える必要はない。

 集まったレポートはWeb上で一覧できる他、CSV形式でのエクスポートにも対応する。社内での保存はもちろん、外部のBIツールなどで可視化したい場合にも有用だ。

オフラインで使える強みは現場ユースならでは

 もっとも、ノーコードでモバイルアプリを作れるツールはPlatio以外にもある。こうした他のツールと比べた際のPlatioの強みは「オフライン利用が可能」ということだ。

 ノーコードでアプリを作れるツールでよくあるのは、Webアプリを作るものだ。WebアプリはOSなどプラットフォームに依存しないメリットがあるが、往々にして「ネットにつながっていなければ利用できない」というデメリットも持っている。

 PlatioはiOS/Android向けにそれぞれネイティブの「Platioアプリ」を用意し、その上で検温レポートなどの各種ミニアプリが動作する仕組みになっている。このため、オフライン時にもミニアプリへの記入は可能で、通信が回復した際に記入内容がサーバへ送られる。

オフラインでもアプリへ記入できるノーコード開発アプリは多くない Platioならではの強み

ネットがつながりにくい現場にうってつけ

 オフライン利用の事例としては、成田空港付近で輸入切り花を取り扱う流通事業者のクラシックが挙げられる。同社は空港付近に複数の倉庫を抱えているが、Platioで作った「冷蔵倉庫状況確認アプリ」を使って倉庫占有率を現場写真や動画とともに報告する仕組みを構築。より効率的な倉庫運用を可能にした。このような冷蔵倉庫は携帯の電波も入りにくく、オフラインでの報告機能を持つPlatioが活躍する場といえる。

Platioのオフライン利用で業務を効率化した流通業者のクラシック

 従来、こうした報告はチャットで状況を共有していたが、本来必要な情報以外の通知が埋まってしまうために管理が煩雑な上、データ管理のためにチャットの発言を表計算ソフトに転記する手間も発生していた。

 冷蔵倉庫状況確認アプリの導入で通知や閲覧性の問題は解決し、さらに収集したデータをそのまま分析できる仕組みとなったため、データ利活用の面で大きな前進を遂げている。

表計算ソフトが「現場のDX」に向かないワケ

 「現場のスマホからオフラインで入力できればいいのなら、表計算ソフトのスマホ向けアプリでもいいのでは?」──こう考える人もいるかもしれない。

 確かに、表計算ソフトは柔軟に多くのことをこなせるツールではある。しかしそもそもの機能は「表計算」であって、業務の各種報告をするための最適化はされていない。

 スマホ向けアプリで表計算ソフトのセルに入力していくのは煩雑で、画像の添付も細かなクリックが必要だ。複数人で入力する場合は、誤って他の項目を上書きしてしまう恐れもある。これが現場に寄り添ったDXの在り方かといえばノーだ。

 Platioはその点、現場の人たちにとって入力しやすいUI(ユーザー・インタフェース)を提供している。その使いやすさは京セラや松屋などの事例が証明している。こうしたツールを検討する際には機能ばかりに目を向けがちだが、現場にツールを浸透させるポイントとして、UIも重要な要素であることは覚えておきたい。

価格面も現場フレンドリーに

 このように、テンプレートを基に現場の業務に合ったアプリを短期で作成・運用することで「現場のデータ入力」と「管理側のデータ活用」の両面の課題を解決し、業務プロセスを効率化させる現場DXを実現できる。

 そしてPlatioのもう一つの特長が、現場判断で導入しやすい価格感だ。フリーミアムのような無料プランこそないものの、基本となる月額2万円のStandardプランだけでほとんどの機能が利用できるようになっている。上位版のPremiumやEnterpriseを選ぶことでデータの保存容量や登録可能な項目数が増えるようになっているが、まずはStandardプランで始めて、業務内容や活用状況によって上位プランに移行するのが良さそうだ。いきなり有料プランを採用するのが難しい場合は、30日間の無料トライアルがあるので気軽に試すこともできる。

外注とノーコード、どちらがお得?

 同じような機能を持つ専用のシステムを外注する手段もあるが、専用システムの開発は当然安くない。開発に関わる人数の分だけ人件費はかさむ。Platioのように連絡やデータの集積に使うアプリなら、相場としては安くても100万円は見積もらないと作れない。現場担当者レベルの裁量でどちらを導入しやすいかは明らかだ。

 本格活用するならば、Premium以上のプランではWeb APIを介して外部システムと連携することもできる。最終的には全社的なDXを目指すとしても、まずは現場からDXを始めてみるとうまく回っていきそうだ。

モバイルアプリ作成ツール「Platio」製品サイト


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