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“モンスター”なフルサイズミラーレス「EOS R3」登場 視線でフォーカス先選択、毎秒30コマ連写 74万8000円

» 2021年09月14日 20時57分 公開
[山川晶之ITmedia]

 キヤノンは9月14日、フルサイズのイメージセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラ「EOS R3」を発表した。最高約30コマ/秒の高速連写や視線入力に対応するなど、プロやハイアマチュア向けに投入する。同社オンラインストアの価格は74万8000円。

「EOS R3」

 同社の「EOSシリーズ」で初めて裏面照射積層型CMOSセンサーを搭載。有効画素数は2410万画素、常用ISO感度は最高10万2400を実現。イメージセンサーは自社開発という。オートフォーカスは、「デュアルピクセルCMOS AF II」を採用。人物、動物(犬・猫・鳥)に加えて、乗り物(モータースポーツなどの車やバイク)を検出できる。

自社開発した裏面照射積層センサー

 映像エンジン「DIGIC X」により、電子シャッター使用時かつAF/AE追従で最高約30コマ/秒の連写を実現。電子シャッター特有の像のゆがみを抑えた他、最速1/6万4000秒の高速撮影に対応する。メカシャッターは50万回の作動テストをクリアしており、最高約12コマ/秒、最速1/8000秒の撮影が可能だ。ボディー内手ブレ補正は最大8.0段。

 約576万ドットの有機ELパネルを搭載したファインダーは、新たに視線入力に対応。瞳の動きを検知し、見ている位置にAFポイントを移動する。約415万ドットのタッチ対応バリアングル液晶モニターも内蔵する。

 動画撮影は6K/60PのRAW記録に対応。よりファイルサイズが小さいRAW動画や「Canon Log 3(10bit)」の記録もサポートする。4KはDCI(4096×2160ピクセル)とUHD(3840×2160ピクセル)。CMOSセンサーの信号から6Kの映像を生成し4Kにリサイズすることで、モアレやジャギーを低減するという。4Kは120Pのハイフレームレート記録が可能。スローモーション効果が得られる。EOSシリーズで初めて30分以上の連続記録(最大6時間)にも対応した。

バリアングル液晶モニターを搭載

 ネットワーク機能も強化。内蔵Wi-Fiは2.4/5GHzのデュアルバンドでIEEE 802.11acに対応。WPA3とIEEE 802.1X認証をサポートする他、EOS Rシリーズ初のEthernet端子も装備する。USB Type-CポートはMFiチップを搭載。iPhoneとの親和性を確保しているという。また、アクセサリーシューに装着するスマートフォンホルダーも用意。USBケーブルを内蔵しており、カメラ側のUSB端子にケーブルを接続することなく、有線接続が可能。画像転送などで効果を発揮する。

 防塵・防滴構造のボディは、同社製デジタル一眼レフのフラグシップモデル「EOS-1D X Mark III」に似た、縦用のグリップが一体化したデザインを採用。外装と本体にマグネシウム合金を採用しており、バッテリーとメモリカード込みの重量は約1015g。USB Type-Cポートを使った高速充電(PD)もサポートする。

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