このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
米Google Researchが開発した「Total Relighting」は、人物画像を切り抜いて別の背景に置き換えた際、被写体の照明変更を行う深層学習を用いた技術だ。静止画像だけでなく、映像内で動く人物も新しい背景に応じた照明で合成し、違和感のない動画コンテンツに仕上げる。
撮影した人物を異なる背景シーンに合成して実際にそこにいるように見せる技術は、主にクロマキー合成を使用したアプローチが活用されているが、被写体の照明が異なる背景と重ねると不自然さが生じる。
そのため昨今では、機械学習を用いた再照明技術が盛んに行われている。今回のシステムは、画像から前景とアルファマットを検出し、目標とする照明条件下で前景の再照明と合成を行うように訓練された3つのモジュールで構成。
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