News:ニュース速報 2000年12月25日 05:22 更新

NTT,超高圧縮なMPEG-4動画フォーマットを開発

 NTTは12月25日,MPEG-4超高圧縮映像符号化方式「VideoESPER」を開発したと発表した。従来と同じビットレートでも2〜3倍のフレームレートで動画配信が可能になるという。

 同方式では「スプライト符号化方式」を採用した。MPEG-4では,動画フレームから動きベクトルを求めて予測画像を作成し,その画像と実際の画像の差分を符号化する方式(ノーマルモード)が一般的。これに対しスプライト方式は,複数の動画フレーム背景から生成した1枚の静止画(スプライト)を利用するもの。大きな圧縮効果を得られるものの,スプライト生成を手動か半自動で生成する必要があった。

 NTTでは,スプライトを自動生成して符号化するアルゴリズム(スプライトモード)を開発。さらにノーマル/スプライトの両モードを自動的に切り替えるアルゴリズムも考案した。動画の内容によって適したモードを判断するため,全体の符号量を少なくすることができるという。

 NTTによると,陸上競技のようなカメラの動きが激しい動画で圧縮効果が高く,同方式を利用すれば高品位な動画でスポーツ観戦が可能になるという。今後は音声と多重化するなど,ストリーミング配信を前提とした開発を進め,NTTが計画する光ネットワークにおける動画配信サービスの目玉にしたい考え。

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▼ VideoESPERを紹介するサイト

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