News:ニュース速報 | 2001年4月18日 03:02 更新 |
ソニーと米Universal Display(UDC)は4月18日,高発光効率の有機ELディスプレイを共同開発することで合意したと発表した。
ソニーのアクティブマトリクス型有機ELディスプレイと,UDCが開発を進めている燐光発光材料を組み合わせ,有機ELディスプレイの高効率化と長寿命化を実現させる。
燐光は励起による発光現象のひとつ。従来の有機EL素子で利用される蛍光と同様に電子状態間遷移によるが,蛍光が同じスピン(電子の自転)多重度の電子状態間遷移から発光するのに対し,燐光は異なるスピン多重度の電子状態間遷移で光を発する点が異なる。蛍光の場合,エネルギーが光に変換される効率が上限25%なのに対し,燐光は理論的には100%変換が可能になるという。UDCが開発した燐光有機EL素子は,緑色では従来の約4倍の発光効率を実現したという。
ソニーは現時点で世界最大となる13型アクティブマトリクス有機ELディスプレイを開発している。UDCは有機ELの技術開発を行うベンチャーで,米プリンストン大学と南カリフォルニア大学が所有する有機EL関連特許380以上を活用したライセンスビジネスを展開している。
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