News:ニュース速報 2001年6月26日 01:10 更新

松下電器が新形態PC──本体とディスプレイをワイヤレスでつなぐフルモバイル

 松下電器産業は26日,パソコン本体とディスプレイ間をワイヤレスで結ぶ新しい形のパソコン「PRONOTE AirFG CF-07」を発表した。

 この製品は本体とディスプレイを分離して使うことを想定しており,本体は体やバイクに取り付けたり,カバンの中に入れ,ディスプレイ部のみをペンなどで使用する。

 屋外での使用に対応するため,堅牢性が高めてあるのも特徴で,120センチからの落下に耐える。また全方向からの水滴に耐える防滴設計も施されている。

 本体とディスプレイ部「AirLC」の間は,ワイヤレスLAN「IEEE 802.11b」で接続,伝送速度は11Mbpsで,到達距離は50メートル。PCとディスプレイ部を結ぶスピードとしては決して速くはないが,独自のプロトコルを使い,画面が変更される際,変更された部分だけを送る方法でデータ伝送の負担を減らしている。画面解像度はSVGA(800×600ピクセル)だが,フルに画面が更新された際でも,2秒以内に画面が切り替わるという。

 ディスプレイは屋外でも見やすい低消費電力の「微透過型液晶ディスプレイ」を使用し,タッチパネルとソフトウェアキーボードが使用できる。また,ボタンを押すだけで,最大100画面をディスプレイ部分に圧縮して保存できる。この画像は,本体電源を入れない状態や,本体とディスプレイ間のLAN接続が切れた状態でも,呼び出して表示できる。このためディスプレイ側には独自OSを搭載している。

 重量はディスプレイ部が698グラム,本体が920グラム。使用時間はディスプレイ部がバックライトオフ時で5時間,本体はリチウムバッテリ2個使用時で4時間。2個のバッテリパックを利用するので,電源をオフせずに,バッテリ交換をすることも可能だ。

 6月27日より受注を開始。主に業務用を想定しており,松下側では白バイ警官がバイクに装着して使うとか,鉄道や航空機の点検作業と言った用途向けに営業していく計画。価格はオープンプライスだが,松下ネットワークマーケティングのオンラインサイト「パナセンス」では34万5000円で販売する。納期は10月以降になるという。

関連リンク
▼ 松下電器産業

[ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.