News:ニュース速報 2001年8月29日 03:02 PM 更新

国内プリンタ市場拡大にブレーキ PC不況が波及

 ガートナージャパン(旧日本ガートナーグループ)のデータクエスト部門は8月29日,2001年上半期の国内プリンタ市場の調査結果をまとめた。

 2001年上半期の国内プリンタ市場は,台数で昨年同期比0.2%増の354万2000台,金額では同9.5%減の1985億円となった。1998年下半期以降,市場は順調に拡大を続けていたが,景気とPC販売の低迷がプリンタにも波及,成長にブレーキがかかった。特に価格下落傾向が著しく,金額ベースでの減少につながった。

 今後については,PCの販売動向に左右されないよう,ユーザーに強くアピールできる機能や特徴をプリンタが備える必要があると指摘。またブロードバンド普及に合わせた画像ダウンロードサイトの拡充などが販売増につながると提言している。

 一方,カラーページプリンタは台数で前年同期比54.1%増の9万8000台,金額で同29.3%増の306億円と順調だった。1〜3月に生損保業界に大量導入されたのが理由という。低速モデルで低価格化が進んでいるが,トナーなど消耗品の値段の高さがネックとなり,一般のオフィスへの普及はあまり進んでいないという。

 メーカー別シェアは,台数ベースではセイコーエプソン(42.1%),キヤノン(35.5%),NEC(7.4%),日本ヒューレット・パッカード(4.6%),リコー(2.3%)の順。リコーはほとんどがページプリンタのみながら5位に浮上し,「注目に値する」(ガートナー)。金額ベースではキヤノン(25.9%)がエプソン(25.5%)をわずかにかわしてトップ。次いでNEC(10.2%),富士通(9.6%),富士ゼロックス(6.5%)となった。

関連リンク
▼ ガートナージャパン

[ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.