News:ニュース速報 2001年9月13日 08:27 PM 更新

CD-ROM1枚に1年分の映像特徴 日立がMPEG-7準拠の検索技術

 日立製作所中央研究所は9月13日,MPEG-7に準拠した映像検索技術を開発したと発表した。大量のデジタルムービーから見たいシーンを瞬時に検索できる技術で,従来の技術に比べ画像検索の目印の蓄積に必要なコストや検索時間を半減できるという。

 同技術は,ユーザーが映像や色,構図を指定すると似通った映像シーンを検索してくれるもの。

 新技術では,画像検索の目印となる「映像特徴量」を低コストで記述する方式を採用。同じ特徴量が連続するフレーム画像をひとまとめにし,まとめたフレーム画像群ごとに特徴量を記述。画像1枚ごとに特徴量を記述していた従来方式と比べ記述量を平均2割程度に減らすことができ,CD-ROM1枚に約1年分の特徴記述を記録できるという。

 また映像シーンの照合に,まとめられたフレーム画像同士の特徴量を直接比較するアルゴリズムを開発,検索時間を従来方式の半分に短縮できた。

 これにより,動作クロック450MHz程度のCPUの場合,24時間分のTV映像データベースの中から指定シーンに検索を1秒以内に行えるという。数十MHz程度の組み込みCPUでも利用でき,大規模映像アーカイブから家庭用ビデオサーバにまで応用可能としている。

 MPEG-7は,マルチメディア・コンテンツの内容記述方式を定める国際標準規格。ISO/IECが今秋に標準化を予定している。MPEG-2やMPEG-4が映像・音声データの圧縮方式なのに対し,MPEG-7はマルチメディアコンテンツを検索する際に照合に用いるためのデータ(タグ情報)の記述方式。

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