News:ニュース速報 | 2001年11月29日 04:45 PM 更新 |
NTTデータは11月29日,分散コンピューティング技術を活用して多数のPCを1台の仮想スーパーコンピュータとして利用する「cell computing」の事業化を検討すると発表した。2002年度上半期から,100万台規模のPCが参加する実証実験を開始する計画だ。
「cell computing」の名称はNTTデータが名付けた。ブロードバンド環境にある多数のPCを統合し,余っているCPUパフォーマンスを使って仮想的なスーパーコンピュータを構築。科学技術計算やCGレンダリングなどの分野で安価なサービスを企業に提供する。通常のスーパーコンピュータの数分の1のコストで計算能力を確保できる上,CPUの進化に合わせて性能も向上するなどのメリットがある。
事業化にはインテルとNTT東日本,日本SGIが協力する。クライアントPCには専用ソフトをインストールする必要があるが,利益はCPUパワーを提供したユーザーに還元するという。
実験は半年間程度を予定し,バイオや宇宙・天文分野などのアプリケーションを実行する。テーマは研究機関や企業からの意見をもとに決定する。
多数のPCを活用した分散コンピューティングは地球外知的生命探査の「SETI@Home」が知られているほか,米Intelは4月から,全米がん学会などと協力し,数百万台のPCを使った医療研究に取り組んでいる。
関連リンク
ニュースリリース
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.