News:ニュース速報 2001年12月5日 07:24 PM 更新

富士通,三菱,日立が高周波素子を相次いで開発

 富士通研究所と三菱電機,日立製作所は12月5日までに,それぞれ高性能な高周波デバイスを開発したと発表した。高周波デバイスは光通信などに使われる。デバイスの進歩で大容量通信の普及スピードにも弾みがつきそうだ。

 富士通は従来比2倍の最高発振周波数185GHzのSi-MOSトランジスタを開発した。MOSトランジスタ技術を使ってSOI基板上に作成したため,寄生容量を低減して高い発振周波数が得られた。試作したデバイスはゲート長80ナノメートル。発振周波数185GHzは,国際ロードマップ上では2014年以降とされており,新開発で大幅な前倒しが可能になったとしている。

 三菱電機もSOI技術を使った最大発振周波数135GHzのCMOSデバイスを開発した。SOI上にMOSFETを形成することで,寄生容量を減らして基板上での信号ロスを低減できた。ゲート長は70ナノメートル。

 日立はSiGeCヘテロ接合バイポーラトランジスタを開発,最大発振周波数は174GHz。SiGeCは高温熱処理に対して特性劣化が少なく,超高速ヘテロ接合バイポーラトランジスタと中低速信号処理を行うCMOSを混載した「バイポーラCMOS」LSIへの道を拓く。

関連リンク
▼ 富士通のニュースリリース
▼ 三菱電機のニュースリリース
▼ 日立製作所のニュースリリース

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