News:ニュース速報 2001年12月7日 05:47 PM 更新

HDDのメディア腐食を抑える潤滑剤技術を開発 富士通研

 富士通研究所は12月7日,HDDのディスク部を腐食から守る潤滑剤技術を開発したと発表した。高温多湿環境で使用されるカーナビなど情報端末向け用途での信頼性向上につながる。

 HDDのディスク表面は,磁性膜を腐食や衝撃から守る保護膜と,ヘッドの摩耗を抑える潤滑剤がコーティングされている。しかし磁気スペーシングを小さくするのに従って保護膜は薄くする必要があり,その結果微量な水分や物質が磁性層に侵入して腐食,最悪の場合クラッシュを引き起こす。

 富士通研究所は潤滑剤に注目。感光性の潤滑剤を採用し,真空紫外線を当てることで保護膜への潤滑剤結合率を従来の1.5倍以上に高めた。物質や水分の吸着のしにくさは,はっ水率が高いテフロンと同程度になるという。HDD組み立て時に付着する汚染物質や水分量を低減でき,さらに使用時も腐食が発生しにくくなる。過酷な環境に置かれるモバイル機器などでHDDを利用する上で信頼性が高まる。

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