News:ニュース速報 2002年1月17日 07:19 PM 更新

通話を“骨で聞く”電話機 三洋が開発

 三洋電機は1月17日,通話音声を頭がい骨の振動で聞く電話機「骨伝導電話機 聞きにくかった声が聞こえちゃう」(TEL-KU1)を2月1日に発売すると発表した。受話器を耳周辺などに押し当てて骨を振動させて声を伝えるもので,耳が遠い高齢者などに最適という。


 新製品は受話器に振動部が搭載されており,これを耳周辺や頭部に当てると骨が振動,通話音声が伝わる仕組み。音声は耳の鼓膜が空気の振動を感じることで伝わるが,骨伝導では音の振動を直接頭がい骨に伝え,聴覚神経で感じ取って音声として認識させる。普通の電話機では相手の声が聞こえにくいという高齢者のニーズに応えた。

 さらに,相手の話をゆっくりした速度に自動変換する技術も搭載。通話中に「ゆっくりボタン」を押せば,相手の話す速度を約0.75倍にでき,その上声の高さは変わらず自然な会話ができるという。

 別売りのドアホンセットと接続すれば,ドアホンの音声も骨伝導受話器で聞くことができるようになる。家電が軒並みデジタル化していく中,高齢者をターゲットにした製品は比較的おざなりにされがちだが,今後は社会の高齢化が進むにつれ同様の製品が増えそうだ。

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