News:ニュース速報 2002年1月18日 07:14 PM 更新

オリンパス,「OMシステム」販売終了

 オリンパスはこのほど,35mm一眼レフカメラシステム「OMシステム」の販売を終了すると発表した。いまや“デジカメのオリンパス”。システムカメラとして親しまれたOMもデジタル化の波に逆らえず,30年の歴史に幕を下ろす。


 現行ボディ「OM-3Ti」「OM-4Ti」の販売を打ち切り,レンズとアクセサリー類も3月いっぱいで販売停止となる。販売停止について同社は「基本設計から30年近くが経過し,安定した部品調達が困難」などとしている。ボディとレンズ,フラッシュの補修用部品は製造打ち切りから10年間をめどに保有するとしている。

 OMシステムの初代機は1972年の「OM-1」。当初「M-1」と名付けられ,ドイツの某メーカーからクレームがついて名称変更に至った逸話を持つ。シャッタースピードダイヤルがレンズマウント部に装備されている独特のボディデザインで親しまれ,1975年発売の「OM-2」は世界で初めてTTLダイレクト測光機能を搭載。カンとコツが必要だったストロボ撮影で“当たり”が多く,マクロ撮影家にOMファンが多いのはこのためとも言われる。

 1983年に発売された「OM-4」は世界初のマルチスポット測光を採用した先進機。1984年の「OM-3」は現役時代は販売不振だったが,製造中止後になぜか人気が大爆発。中古市場で激しいプレミアがついた挙げ句,1994年にチタンボディの「OM-3Ti」が発売された──などなどの歴史を持つOMシリーズに幕が下りる。銀塩写真愛好家には寂しい限りだが,オリンパスはレンズ交換式一眼レフデジタルカメラの開発を表明している。OMの血脈はデジタルに受け継がれると思いたい。

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