News:ニュース速報 | 2002年3月6日 02:53 PM 更新 |
カシオ計算機は3月6日,小型で高性能な燃料電池の研究開発に成功したと発表した。同社のノートPC「FIVA」に搭載すれば,連続20時間の駆動が可能という。2004年の実用化を目指す。
メタノールなどのアルコールから「改質器」により水素を生成,水素から発電セルを通して電気を取り出す方式。改質器は,メタノールを水素ガスに変換する独自のマイクロリアクター。これをシリコンウエハー上に形成し,触媒を使って化学反応を起こすことで,98%以上の高効率で水素ガスを生成できる上,小型化も実現した。
小型かつ高性能な特徴を活かし,ノートPCからデジタルカメラ,PDAなどの携帯機器の駆動時間を伸ばすことができる。現在のリチウムイオン充電池と比べ,半分の重さで約4倍の電池寿命が実現できるという。また高エネルギーのアルコールなどを燃料に使えば,さらに6倍から8倍の性能が出る可能性があるという。
カシオは1998年から燃料電池の検討を開始,2000年に研究に着手してから2年で基本を作り上げた。触媒開発には工学院大の五十嵐教授が協力した。成果は3月27日から始まる化学工学会で発表する。
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