News:ニュース速報 | 2002年4月2日 07:31 PM 更新 |
NTT(持株会社)は4月2日,高品質ダイヤモンド半導体薄膜結晶の作製技術を開発したと発表した。宇宙でも安定動作する高出力な通信衛星用デバイスが実現できるという。
ダイヤモンドは,シリコンに比べ5倍の高温動作と30倍の高電圧化が可能とされる。ただ炭素以外の原子が混入して純度が下がると性能が落ちるため,高品質なダイヤモンド薄膜結晶を作製できる技術の開発が課題だった。
NTT物性科学基礎研究所は「マイクロ波プラズマCVD法」を利用することで,残留不純物を含まず,品質も高い結晶を作製することに成功。ダイヤモンド薄膜結晶作製で一般的なCVD(化学気相堆積法:chemical vapor deposition)と,原料ガスにマイクロ波を使ってプラズマを発生させる方法を組み合わせた。
また特定の温度でダイヤモンドを作製すればキャリア移動速度が高い高品質な結晶ができることも突き止めた。理論的に予測されていたダイヤモンド半導体の優れた特徴を世界で初めて実証できたとしている。
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