News:ニュース速報 2002年4月25日 07:39 PM 更新

NEC,当期純損益は3120億円の大幅赤字

 NECは4月25日,2002年3月期決算を発表した。営業損益が555億円の赤字,当期純損益が3120億円の赤字と大幅な減益となった。半導体やPC事業などの業績が大幅に落ち込んだことが影響した。

 前期は,売上高は5兆1010億円,営業損益は555億円の赤字,当期純損益は3120億円の赤字だった(2001年3月期は売上高5兆4097億円,営業利益1851億円,当期純利益566億円)。

 事業分野別の売上を見ると,NECソリューションズはソフトウェア/サービス事業が前期比22%増,「BIGLOBE」などインターネット/サポート事業が同17%増,サーバ/ストレージ/ワークステーションが同37%増と好調だったものの,PC事業が同26%減と不調だった。しかし部門全体では売上が1%減の2兆2090億円,営業損益は753億円の黒字となっている。

 NECネットワークスの売上は,ネットワークインフラ事業が前期比8%増,携帯電話などモバイル端末事業が同21%増となり,部門全体では売上が同7%増,1兆9571億円,営業損益は534億円の黒字となった。

 しかしNECエレクトロンデバイスは米国のIT不況や需要の急速な落ち込みが大きく影響,業績が急激に悪化した。

 半導体事業の売上は前期比33%減,ディスプレイ事業が同29%減,電子部品事業が同23%減となり,部門全体でも売上が31%減,営業損益は1481億円の赤字を計上。全体の業績の足を引っ張った。

 今期について同社は,国内のIT投資が堅調に推移し,電子デバイス市場が最悪期を脱したとしながらも,通信インフラや携帯電話端末で引き続き,厳しい市場環境が続くと見ている。このため,今期の通期連結売上高は前期並みの5兆1000億円を予測している。また営業損益と当期純損益はそれぞれ,800億円と100億円の黒字を見込んでいる。

 同社は前期に引き続き,「ブロードバンド化」と「モバイル化」を中心に事業の集中と選択を進め,経営体質の強化に取り組んでいくとしている。

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