News:ニュース速報 2002年4月25日 08:18 PM 更新

富士通,今期は業績回復の見通し

 富士通は4月25日,今期の連結営業損益は1000億円の黒字に転換するとの見通しを明らかにした。同社は先行きに不透明感が残るものの,海外でのPCや携帯電話端末など一部の市場環境に底入れの兆しが見られるとしている。

 前期は,売上高が5兆69億円,営業損益は744億円の赤字だった(2001年3月期は,売上高5兆4844億円,経常損益は2440億円)。

 米国の景気減速を初め,欧州や日本,アジア地域など世界的に経済環境が悪化したことが影響した。

 また前期は電子デバイスや通信分野などで開発/製造体制を再編したほか,海外でのフラッシュメモリ事業から撤退するなどグループ全体のリストラを押し進めた。これによるリストラ費用4170億円などによって,当期純損失は3825億円と大幅な赤字に転落した。

 しかし同社は今期について,通信キャリアの投資抑制や個人消費の低迷が続き,先行きは不透明としながらも,海外のPC/携帯電話端末など一部の市場で底入れの兆候が見られるほか,半導体でも在庫が一巡,市況に回復の兆しが見られるとしている。

 また同社はリストラをさらに進め,経営体質を強化するとしており,今期は,通期売上高が5兆2000億円,営業損益が1000億円の黒字,当期損益がトントンと予測している。

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