News:ニュース速報 2002年4月26日 04:00 PM 更新

三菱電機,営業損益は680億円の赤字

 三菱電機は4月26日,2002年3月期決算を発表した。営業損失は680億円,当期純損失は780億円と赤字に転落した。半導体や携帯電話などの業績が大幅に落ち込んだことが影響した。

 前期は,連結売上高が3兆6490億円,営業損益が680億円の赤字,当期純損益が780億円の赤字だった(2001年3月期は,売上高は4兆1295億円,営業損益は1954億円の黒字,当期純損益は1248億円の黒字)。

 事業分野別で見ると,家電部門でエアコンの販売が好調だったほか,米国での大型プロジェクションテレビの販売が好調で,売上は前期比1%減だったものの,営業利益では同30%増の371億円を確保した。また重電システム部門でも,売上は同1%増,営業利益は同17%増の465億円となった。

 しかしそれ以外の部門が業績の足を引っ張った。情報通信システム部門では,携帯電話の需要後退と通信インフラ投資の抑制が影響し,売上は同18%減,営業損益は902億円の赤字となったほか,電子デバイス部門でも半導体事業と液晶事業が不振にあえぎ,売上は同34%減,営業損益は805億円の赤字を計上した。また産業メカトロニクス部門でも売上は前期比で9%減少し,営業利益は前期比39%減の331億円となった。

 同社は今期について,米国に景気底入れの兆しが見え,国内にも回復の兆候がみられるとしながらも,先行きは依然として不透明で,今後も引き続き厳しい経営環境が続くと見ている。このため,今期の通期連結売上高は前期並みの3兆7000億円を予測している。

 ただし,営業損益と当期純損益については半導体や携帯事業でリストラを進め,経営体質を強化することで黒字回復を目指し,それぞれ650億円と250億円の黒字を見込んでいる。

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