「ドコモにはプラダフォンがある」──山田新社長、iPhone販売は「あきらめていない」
ドコモの山田社長は、iPhoneについて「タッチパネルを各社が採用してきており、ドコモ陣営にはプラダフォンやSH906iもあり、こうした端末で対抗していきたい」と話した。ただ、iPhoneの販売は「あきらめていない」と意欲を見せる。
NTTドコモの山田隆持社長が6月23日、就任後最初の定例会見に臨んだ。ソフトバンクモバイルからの国内販売が決まったiPhoneについて、「去年(初代が)発売された時はみな驚愕(きょうがく)したが、その後はタッチパネルを各社が採用してきている。ドコモ陣営にはプラダフォンがあるし、SH906iもあり、こうした端末で対抗していきたい」と話した。
iPhoneについては「若いお客にとっては非常に魅力的な商品」と評価した上で、「発売当初はお客が殺到すると思うが、どれくらい売れるのかは見守っていきたい」という姿勢。だが「ドコモとしてiPhoneの提供はあきらめていない」と引き続き交渉していく考えを示した。米Appleとの交渉の現状については「AppleとNDA(秘密保持契約)を結んでいるので答えられない」とした。
「変革とチャレンジ」
6月20日の株主総会を経て、ブランド一新とともに就任する山田社長が掲げるのは「変革とチャレンジ」。「お客様視点」の理解と徹底を社員に求め、「ドコモ宣言」の実行で“強いドコモ”を取り戻すのが新社長の使命だ。
顧客とのチャンネル拡充に向け、ドコモショップを今年度中に150増やし、2150程度に拡大する。また比較的小規模な「ドコモスポット」のドコモショップ化を進め、顧客との接点を強化していく。
サービス面では「インターネットのケータイ化」を打ち出す。動画の閲覧など、PCでできることをケータイでも行えるようにする方向で携帯電話のネット利用は進んできたが、携帯電話が持つ個人認証機能、GPS、リアルタイム性をインターネットに持ち込み、ケータイの側からネットを進化させる──という構想だ。
例えば東京・銀座の歩行者天国を歩いている時、その人が絵が好きなら「画廊で絵の個展が開かれている」などとプッシュ型で情報を配信するといったサービスだという。「たくさん飛んでくると迷惑メールになってしまうので、好みの情報をどれくらい送信するか、研究が必要だ」としている。
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