エプソン、“迷わない”カラリオ新モデルで目指す「シェア51%以上」
エプソンがインクジェットプリンタ「カラリオ」新モデルを発表。操作性や無線LAN設定を改善した“迷わないプリンタ”でトップシェアを目指す。
セイコーエプソンは9月2日、インクジェットプリンタ「カラリオ」シリーズの新製品を発表した。操作性の向上や無線LAN設定の簡素化を図った“迷わないプリンタ”を掲げ、年間500万台を回復する見通しの国内市場で過半数となるシェア「51%以上」を目指す。
発表したのはA4複合機5モデルとA4単機能機1モデル、「カラリオミー」シリーズの2モデル。複合機とカラリオミーシリーズは9月15日、単機能機は10月に発売する。価格はオープン。
6色染料インク対応のA4複合機「EP-903F」「EP-903A」「EP-803A」「EP-703A」で、操作手順に合わせて操作パネル上のボタンが光ってガイドする「カンタン LED ナビ」を搭載した。また全機種で無線LAN対応(一部オプション)とし、接続設定は一度PCとUSBで接続し、付属ソフトで手順に従って行えば済むようにした。
従来はブラックのみだった複合機だが、新たにホワイトモデルをラインアップ。主力機の「EP-803A/AW」はブラックとホワイトから選択可能にした。
エプソンダイレクト価格は、EP-803A/AWが3万980円など。
カラリオミーシリーズは、専用キーボードで宛名などを入力できる「E-810」と、小型のはがき・写真プリンタ「E-340S/P」の2モデル。エプソンダイレクト価格はE-810が5万4980円、E-340S/Pが1万7980円。
トップシェア獲得も“迷わない”
同社によると、2010年度のインクジェット国内市場は前年度比で5%伸び、久しぶりに500万台を回復する見通しだ。要因の1つは買い換え需要。プリンタの買い換えサイクルは5〜6年で、複合機が登場し始めた04〜05年に購入したユーザーの買い換えが本格化すると見込んでいる。
もう1つはコンパクトプリンタ市場の開拓だ。あいうえお順の専用キーボードが付属するカラリオミーは昨年投入したところ「予想を上回る反響」があり、12月上旬には品切れに陥ったほど。当初はPCが苦手なシニア層の利用を想定していたが、30代のファミリー層などからも支持されたという。ただ、コンパクトモデルの認知率は40%台にとどまっており、今シーズンは広告出稿を倍増するなどして複合機と同レベルの70%台にまで高めたい考えだ。
CMには昨年に続き役所広司さんが登場するほか、新たに黒木メイサさんを起用して“迷わないプリンタ”を訴求。複合機と単機能機でシェア50%以上、コンパクトで60%以上のシェアが目標だ。エプソン販売の平野精一社長は「全体でシェア51%以上を目指す。50ではなく51。この1にこだわって販売戦略を立てる」とトップシェア獲得への意気込みを見せている。
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エプソンは「カラリオ」シリーズのA4複合機、A4単機能機、小型はがき/フォト機を9月15日より順次発売する。主力機は操作パネルを一新し、2色のカラバリを用意した。
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