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Amazon、2次創作を“公認販売”できる「Kindle Worlds」発表 権利者と2次創作作家に収益分配
許諾を得た原作を使った2次創作作品を販売できるプラットフォーム「Kindle Worlds」を米Amazonが発表。原作の権利者と2次創作作家それぞれに、ロイヤリティーを分配する。
米Amazon.comは5月22日、許諾を得た原作に基づく2次創作作品(Fun Fitciton)を販売できるプラットフォーム「Kindle Worlds」を発表した。作品を販売・購入できるストア「Kindle Worlds store」を6月にオープン。原作の権利者と2次創作作家それぞれに、ロイヤリティーを分配する。
第1弾として、米Warner Bros. Television Group系列のテレビドラマ「Gossip Girl」「Pretty Little Liars」「Vampire Diaries」の許諾を得た。今後数週間のうちに追加のライセンス契約を発表する予定。ドラマだけでなくゲームや映画などにも対応するという。
作品の売り上げから、原作の権利者と2次創作作家にそれぞれロイヤリティーを分配。2次創作作家への分配率は、1万文字以上の作品の場合35%、それ以下の作品(一般的に1ドル以下で販売されている)は20%としている。
ポルノや違法・暴力的なコンテンツ、誤解を招くタイトルの作品などは受け入れないというガイドラインも公表。権利者は、作品のマネタイズの新たな手段や新たなファンを得られ、読者は愛する作品についての新しいストーリーを読めるとしている。
6月のストアオープンと同時に、誰でも作品を提出・販売できるようになる予定。同時点で米国の人気作家の作品を含む50以上の作品の委託販売もスタートする。
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