Microsoft、iPhone版Office「Office Mobile for Office 365 subscribers」をリリース
Microsoftが、待望のiPhone版Officeを無料で公開した。ただし、サブスクリプション制Office「Office 365」に加入していないと使えない。
米Microsoftは6月14日(現地時間)、米AppleのiPhone向けOfficeアプリ「Office Mobile for Office 365 subscribers」を無料で公開したと発表した。名前の通り、利用するにはMicrosoftのサブスクリプション型オンラインオフィススイート「Office 365」のアカウントが必要だ。
米国のApp Storeでは既に公開されているが、日本で公開されるかどうかは不明。ただし、米国のApp Storeの対応言語欄には日本語も含まれており、Microsoftは英語版以外も4〜5日中に公開するとしている。
アプリ自体は無料だが、Office 365で最も安価なエディションである一般ユーザー向けの「Home Premium」でも年額99.99ドル掛かる。なお、Microsoftは日本ではHome Premiumは提供していない(日本で購入できるOffice 365についてはこちら)。
Home Premiumは、1サブスクリプションで5ユーザーが利用でき、5台までのPC、Windows 8タブレット、Macにインストールでき、Windows Phone端末でも利用できる。今回のiPhoneアプリの登場で、iPhoneでも利用できるようになった。
Office Mobile for Office 365 subscribersを利用するには、インストール後にまずOffice 365のアカウントでログインする必要がある。
なお、iPadには最適化されていない。Microsoftは、このアプリは「Office Mobile for Windows Phone」と同様に小さな画面での操作のために提供するものであり、iPadユーザーには「Office Web Apps」の利用を推奨するとしている。
同アプリは、Office 365のWord、Excel、PowerPointのドキュメントの閲覧・編集が可能。WordとExcelについては、新規作成もできる。
オフラインでも文書の作成・編集ができ、オンラインになったときに変更が同期される。作成した文書は、SkyDriveに保存できる他、メールに添付して送付することも可能だ。
iOS版Officeについては昨年末、MicrosoftとAppleのアプリ内課金に課される30%の手数料をめぐる交渉が難航しているため、リリースのめどが立っていないと伝えられていた。アプリ内にOffice 365への加入機能を搭載すれば、App Storeに登録するために30%の手数料を支払う必要がある。
Appleが年次開発者会議WWDCで発表したオンラインオフィススイート「iWork for iCloud beta」では、iCloudに保存したMicrosoft Officeのドキュメントを閲覧・編集できる。Appleは、iOS版iWorkもリリースしている。
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