パナソニックは9月26日、個人向けスマートフォン開発から撤退すると正式発表した。13年度下期(13年10月〜14年3月)以降の新製品開発を「休止」。経営資源は、BtoB向けスマートフォンなや新規事業などに再配置する。「新たな成長を目指すため」としている。
携帯電話の開発・製造・販売を手がけるパナソニックモバイルコミュニケーションズ(PMC)は10月1日以降、個人向けスマートフォンの新製品開発を休止する。個人向けフィーチャーフォン(従来型携帯電話)の生産・販売と、スマートフォンを含む発売済み製品のユーザーサポートに集中する。
個人向けフィーチャーフォンの開発は、PMCからパナソニックシステムネットワークス(PSN)に業務委託。BtoB向けスマートフォン事業も、PMCからPSNに移管する。
一連の再編について、同社は「AVとICTの融合によるBtoB事業など新規・成長分野の事業強化の一環で、新たな成長を目指すためのもの」と説明している。
パナソニックは「ELUGA」ブランドでNTTドコモ向けにスマートフォンを供給してきたが、ドコモの「ツートップ戦略」で主力機種から外れるなどして販売が低迷。個人向けスマートフォンから撤退すると噂されていた。
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