史上初の彗星着陸に成功した着陸機「フィラエ」が着陸直前に撮影したチュリモフ・ゲラシメンコ彗星の表面の様子を欧州宇宙機関(ESA)が公開した。
写真はフィラエが搭載する「ROLIS」(Rosetta Lander Imaging System)を使って彗星表面から3キロの位置で撮影した。1ピクセル当たり3メートルの解像度で“汚れた雪だるま”と表現される彗星表面をとらえている。右上には展開されたランディングギアも写っている。データは探査機「ロゼッタ」を経由して地球に送信された。
フィラエは日本時間11月13日午前1時過ぎに着陸を確認。銛を着陸地点に打ち込んで固定しながら着陸する仕組みだったが、銛が発射されていないことが判明したという。今後はバッテリー駆動(メインバッテリーの寿命は2.5日)で彗星表面の組成分析などを行い、地球生命の起源になったという説もある彗星の謎に迫る。
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