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「SPEの北朝鮮風刺映画上映中止はミス」とオバマ大統領

バラク・オバマ米大統領が年末記者会見でソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)へのサイバー攻撃とそれを受けての「The Interview」上映中止について、「ソニーに同情はするが上映を中止するべきではなく、まず私に報告してほしかった」と語った。

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 「サイバー攻撃の被害に遭ったソニーに同情するが、ソニーはミスを犯したと私は思う」──。バラク・オバマ米大統領は12月19日(現地時間)、今年最後の定例記者会見で、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)がサイバー攻撃者による警告を受けて北朝鮮風刺映画の上映を中止したことに関してこう語った。

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(米連邦政府が公開した記者会見の動画より)

 オバマ大統領は、連邦政府には米国民や企業をサイバー攻撃から守る義務があるが、その義務を果たすためには情報を共有する必要があるとし、「(ソニーには)最初に私に報告してほしかった。そうすれば、こうした悪質な攻撃に屈する傾向に陥らないよう助言しただろう」と語った。

 SPEは12月25日に予定していた北朝鮮のパロディ映画「The Interview」の上映を、攻撃者からの映画館爆破予告を受けて中止した。本稿執筆現在、この映画に関するオフィシャルサイトやFacebookページは既に閉じられ、SPEのYouTube公式チャンネルからはトレーラーが削除されている。

 オバマ大統領はまた、「米国は、どこかの独裁者が米国内であからさまな検閲を始められるような社会であってはならない。誰かが気に食わないコンテンツの公開を阻止できたり、さらに悪いのは、表現者が自主規制するようになってはいけない」とも語った。

 「FBI(米連邦捜査局)は今日、この攻撃への北朝鮮の関与を確認したと発表した。FBIによると、北朝鮮はセス・ローゲンとジェームズ・フランコ主演の風刺映画の制作会社に大規模攻撃を仕掛ける決断をしたそうだ。私はセスとジェームズが大好きだが、彼らへの攻撃は今私が話している問題を総括するようなことだ。

 彼らは多大な損害を被った。われわれは、われわれが選択する時と場所とやり方──今は具体的に言わないが──で、相応の対応をするつもりだ」

 記者からの、「この映画を見たか」という質問に対しては、「自分の映画鑑賞リストは公開しない」と回答を避けた。同氏はこの映画の主演の一人、ジェームズ・フランコのことを「ジェームズ・フラッコ」と言い間違えていた。

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The Interviewの主演の2人(右がジェームズ・フランコ)

 オバマ大統領の記者会見の録画を以下に転載する。SPEへの言及は7分28秒目くらいから始まる。


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