「ドコモ光」好調も工事に遅れ、約半数が未開通 「申し訳ない」と加藤社長
「ドコモ光」の申し込みは1カ月で23万件に達したが、開通工事に遅れが出ており、約半数の回線が未開通という。
NTTドコモの加藤薫社長は4月28日の決算説明会で、3月1日にスタートしたFTTHサービス「ドコモ光」の申込件数が3月末時点で23万件に達するなど好調で、今期の「増収ドライバー」になると話した。ただ、開通工事に遅れが出ており、開通したのは申し込み回線の約半数にとどまるとして「申し訳ない」と謝罪した。
ドコモ光は、NTT東西地域会社の光回線を利用したサービス。ドコモが光ブロードバンドとインターネット接続、携帯電話サービスを一括提供し、最大で月額3200円を割り引く。
申込件数は1カ月で約23万件と「順調な立ち上がり」だが、開通工事が遅れており、申し込みの約半数が未開通という。
加藤社長は「鋭意努力しているが、当社とNTT、ISPととのインタフェースで少し足りないところがあったり、データの持ち方でアンマッチが生まれるなどし、なかなか改善が進んでいない。他社もずいぶん苦労していると聞いている。新しいスキームのビジネスは工夫すべき点が出てくると痛感している」と釈明した。NTT東西のFTTH卸を利用した同様なサービス「Softbank光」でも、開通工事の遅れが明らかになっている。
「ドコモ光と新料金プランが今期の増収ドライバーになる」――加藤社長は、ドコモ光のモバイル事業への貢献に大きな期待を寄せており、今期180万契約を目指す計画だ。
ドコモ光ユーザーの3割が、ドコモのXiスマートフォン/タブレットを新規契約するなどユーザー獲得に貢献している上、既存ユーザーも2割が上位のパケットプランに移行し、APRU(1人当たり月間収入)上昇に貢献。ユーザーが家庭内にWi-Fi環境を構築することにより、自宅でタブレットを使うようになるなど、2台目需要にも貢献しているという。
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