ARアプリをHTML/Javaで開発する「Wikitude SDK」発売 スマートグラスにも対応
グレープシティは、HTMLなどのWeb標準技術でARアプリを開発できるツール「Wikitude SDK」を発売する。
グレープシティは10月20日、HTML/JavaScript/CSSなどを利用してAR(拡張現実)アプリを開発できるツール「Wikitude SDK」を発売する。スマートフォンやタブレット向け(iOS/Android)のほか、スマートグラスのネイティブアプリも開発できる。
スマホにかざした写真や絵、現在の位置情報から、2D画像や3Dモデル、動画、テキストなどのARコンテンツを取得・表示するAR技術をアプリ内に組み込める。
位置情報を取得する「ロケーションベース型」、任意の画像にARコンテンツを重ねる「画像認識型」の両方をサポートし、製品カタログからスマホを介して商品購入へ誘導、作業現場の見取り図と現在地を作業員のスマートグラスにリアルタイムに投影――などの用途を想定するという。
3Dモデルにアニメーションを付けられる「3D Encoder」、建物や施設などのターゲットに設定するとデバイスの距離を画面上に表示できるレーダー機能、ターゲット画像がカメラの視界から外れても認識・表示を続ける拡張追跡機能などに対応する。
開発からデバック、テストまでは無料、アプリ配布時にライセンス購入が必要となる。Xamarin、Cordova、Titanium、Unityといった開発環境向けプラグインは無償で提供する。
ブラウザ上でARコンテンツを作成できるクラウドサービス「Wikitude Studio」も同時に発売。アニメーションには未対応だが、プログラミング知識がなくても直感的に操作できるのが特徴だ。月額8640円(税込)から利用できる。
グレープシティの担当者によると、工事や保守点検などの分野でAR活用が注目を集めているという。「開発のハードルを下げ、拡張追跡など現場作業に役立つ機能を追加して、BtoBの需要を獲得したい」としている。
関連記事
- 幕張メッセで江戸時代にタイムトリップ? 眼鏡型端末で「スマートツーリズム」を体験
近畿日本ツーリストが「CEATEC JAPAN 2015」に初出展。スマートグラスを活用して現存しない歴史的建造物を再現する「スマートツーリズム」を紹介している。 - スマートグラスで江戸時代にタイムスリップ!? AR活用「3Dツアー」近ツーが発売
スマートグラスに江戸時代の風景を投影し、現実の風景に重ね合わせながら楽しめるツアーを近畿日本ツーリストが発売する。 - ポケモン最新作「Pokemon GO」はスマホでAR&位置情報ゲーム IngressのNiantic Labsと共同開発
ポケモンの最新作「Pokemon GO」がスマホ向けゲームとして発表。位置情報ゲーム「Ingress」のNiantic Labsと共同で開発する。 - 日立、琵琶湖の排水施設にHMD&ARの保守点検サービス導入 現場作業を安全・確実に
琵琶湖の排水施設の保守・点検作業に、ヘッドマウントディスプレイやARを用いた日立製作所のクラウド型サービスが導入される。 - BMW傘下のMINI、ドライバー向けARメガネを発表
サングラス型拡張現実端末の「MINI Augmented Vision」は、運転中にナビや最寄りの駐車場情報、メッセージの着信通知などを表示する他、窓枠やドアで死角となっている外界を表示する「X-ray View」機能も搭載する。 - セカイカメラ2.0はモバイルARのスキヤキになれるか
Twitterなど他社サービスと連携した「セカイカメラ2.0」が発表された。セカイカメラのセカイ戦略は――海外のARアプリと比較しながら探る。 - Android携帯と「拡張現実」で宝探しゲーム
GPSを使った宝探しゲーム「ジオキャッシング」で、GPSの代わりにARを使う実験が行われた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.